星に願いを

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Aがトレーニング中に倒れた事件があってから数日がたった。

あれから熱を出してしまい、少し寝込んでいたAも今日から仕事復帰である。




(…入りづら。)



自身の楽屋だというのに、入るのに躊躇してしまう。


(入りたくない…。)


結局入れずに、自販機で少し時間を潰すことにした。



いつも買っているおしるこのボタンを押すと、プルトップを開けて飲もうとしたとき、くす、と笑い声が聞こえた。
後ろを振り返ると、登坂がたっていた。



｢自販機でおしるこ買うやついるんだ。｣


手を口元に持って行って肩を揺らして笑う彼にすこしむすっとする。


(買うやついなきゃ売らないし。)



そんなことをおもいながら一口だけおしるこを飲むと、数日前に登坂に迷惑をかけたことを思い出す。



｢…すみませんでしたこの前は。重かったでしょうに、｣


下を向きながら何度も頭を下げるAを笑顔な登坂が見守っていた。



｢お礼言われるようなことしてねーよ…まぁ体重は重かったけど？｣


｢…なっ！｣



意地悪に笑いながら頭をぽんと叩いて歩き出した登坂を、叩かれた頭を両手で抑えながら真っ赤な顔をしてAが見つめていた。


そんなAに冗談冗談、と笑ってから、仕草がいちいち可愛らしいAに少しだけ、すこーしだけ←
見とれていた。

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