薔薇のような君に捧げる (ページ2)

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一話ページ2

その日は母と姉さんと買い物に行くために車に乗っていた。

少し遠くにある店に行くために森の中にある細い道路を走っていた。

いつも行く道だから何も考えずに外を眺めて、

揺れる車内に眠気が来ていた。

イヤホンに流れる曲も意識から少しずつ遠のいていく。

ガタンっ‼

『え…何…』

大きく上下に揺れた。

まるで何かを引いたような感覚だった。

母「待って…ここどこ？」

外は霧に包めれていた。

道も見えない。ライトも霧に反射して意味をなしてない。

ははは…

姉さん「何か聞こえなかった？」

不気味に聞こえる笑い声。あざ笑うような、見下しているような。

確実に私たちの笑い声ではない。

私はずっと外を見ていた。

今ここはどこなのか、状況を整理しようとして頭をフル回転している。

母「A！！伏せて！」

急な母の声に反応できなかった。

パリンッ！！

私の席の窓が割れて何かが私を掴んだ。

そのまま外に引きずり出されて空へ飛んだ。

一瞬の事過ぎて理解が出来なかった。

そして分かった。

大きな鳥みたいな怪物につかまっていたこと。

母と姉が乗っている車が遠のいていく。

死ぬんだな…私…

軽く絶望して気を失った。