後輩の辛い記憶 五年生二人side ページ20
俺たちは庄左エ門と彦四郎が委員会の時に使う部屋にはいってくのを見届けた後、勘右衛門と共に部屋の外で気配を消して待機していた
俺たちだと怖がって警戒させてしまうからだ
こんなことになっちまったのも、あの天女が来てからだ…
まぁ、妖術なんかに掛かって後輩たちに手を挙げた時点で俺たちも悪いんだ
たった数か月でもこんなに深く溝が広がっている
委員会もまともに機能していない、忍術学園に敵が攻め込んだとき恐らく連携がうまく取れず全滅するだろう。それだけは避けなくてはならない
勿論それだけの理由じゃない、俺たちのしでかした悪行は俺たちの手できっちりとかたをつけなくてはならなない。
「彦四郎君‥‥緊張している?」
彦四郎「‥‥はぃ、何だか実習訓練をすると気みたいに緊張しちゃって‥‥」
「彦四郎君はさ、三郎や、勘右衛門のことどう思ってるの?」
彦四郎「‥‥天女が学園に来てから一か月僕たちのことを見向きもしてくれませんでした
どんなに必死に声をかけても、天女の言葉に素直に従い僕たちに手をあげてきたとき僕はショックでした…」
あの時のことが脳内に走馬灯のようにイメージが流れてきた
確かにあの時の俺たちは操られていたとはいえ、随分酷いことをした
彦四郎のあの時の絶望の顔は今でも時々夢に出てくるほどだからだ
隣にいる勘右衛門もその時のことを思い出しているようで奥歯をかみしめ、握りこぶしを強く握り俯いていた
「‥‥そうか、僕が他の委員会の手伝いをしている間にそんなことになっていたんだ
ごめんね?肝心な時に助けられなくて」
彦四郎「いえ、その時はまだ妖術にかかっているなんて信じられなかった状態ですし
僕は気にしていないですよ…その後からでも先輩だけは味方だってわかった時は怖かったけど安心できましたから」
庄左エ門「先輩の中で、尾浜先輩と久々知先輩は早く妖術が解けたと聞きました
ですが、相手に気づかれないためとはいえA先輩を危険に晒したこと今でも許せてはいません」
ずばりと言う庄左エ門に、相変わらず冷静な突っ込みですなと思わずにはいられなかった
Aのことを指摘されるとうっとくるけどな。
確かに俺が妖術が解けたのは一番最後だったわけだしな
ですが、と続ける
庄左エ門「僕たちも、早く元通りの関係に戻りたいです
いつまでも先輩たちが後ろめているんであれば僕たちにできることも限られているし
この先やっていけるのか不安です」
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おんぷ - なんか、完結状態になってますがいつか続きが読みたいです。 (3月20日 0時) (レス) id: 4cbcaaccff (このIDを非表示/違反報告)
蒼陽(プロフ) - テマリさん» 初めましてうれしいコメントありがとうございます!ほかの委員会の展開どう直そうか悩んでて中々更新できない状態でいました!何度も読んでくださりありがとうございます!何とか完結できる鵜ように頑張りますね! (2023年4月9日 23時) (レス) id: 306cc09e04 (このIDを非表示/違反報告)
テマリ - 初めまして!ずっと前から何回も見直して毎回泣いてます。主君の儚い想いが伝わってきて、どんな最後になっても忍たまのみんなが主君の事を忘れないでくれると嬉しいです。明日も明後日もこの作品を読み続けたいと思います! (2023年4月9日 2時) (レス) @page24 id: 605f236d29 (このIDを非表示/違反報告)
蒼陽(プロフ) - もんちゃんさん» 初めまして、うれしいコメントありがとうございます!最後のほうは、まだ展開を決めていないです。なので結末が更新されるまで楽しみにしていてくれると嬉しいです。天女作品は初めてなんでグダグダで申し訳ないです。 (2022年10月23日 12時) (レス) id: 306cc09e04 (このIDを非表示/違反報告)
もんちゃん - 初めまして!!物語の内容がとても好きです!!一度壊れた信頼って取り戻すの難しいですよね。主君には頑張って欲しいです!!質問なんですけど最後に主君は亡くなるパターンですか? (2022年10月22日 9時) (レス) @page23 id: 46474643e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼真 x他1人 | 作成日時:2020年6月27日 23時