Patience.[rtrt] ページ38
こちらは壁の向こう側【rtrt】の後日談となっております。
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「え？今なんて？｣
「だ、だから！キス、してもいい？｣
俺の服を掴む彼女は恥ずかしそうに俯いた。
耳の付け根まで真っ赤に染めて、首にはじわりと汗をかいている。
「えと、Aちゃんから？｣
「う、うん！私からしたい…です｣
まさか彼女からくるとは…
体をぐっと近づけると、分かりやすく目が泳ぐ彼女が可愛くて可愛くて仕方ない。
初めてのキスは俺からしようと思っていたけど、これはこれで…うん、アリ。
「いいよ」
「目、瞑っててね？｣
彼女の手が俺の頬を触れる。
手は小刻みに震えていて、とても熱い。
口角が上がりそうなのをなんとか抑えて、まだかまだかとその時を待った。
「……Aちゃん？｣
焦らされているのか、一向にキスをしない彼女。
目を開けると「わ…わ…」と泣きそうなAちゃんと目が合った。
「えぇ！？ごめん無理しなくていいよ！？」
「ち…違くて…そのレトさんが…｣
「俺が？」
「好きすぎて…て、照れちゃった…だけ…えへへ｣
ふにゃ、と眉を下げて笑うAちゃん。
俺の中で何かがプツンと切れる音がした。
彼女の艶やかな唇をそっと指でなぞり、そのまま唇を重ねる。
「…ん！？｣
時間差でビクッと肩を揺らした。
唇を離すと彼女は目をぱちぱちとさせていた。
「私から、するって…｣
「ごめん、我慢できんかった …｣
余裕ぶっこいてたくせに、かっこ悪いところを見せてしまった。恥ずかしくて彼女の肩に顔を埋めていると耳まで赤いよといって俺の頭を撫でた。
「Aちゃんだって真っ赤っかだったよ｣
「それは…好きな人とキスするの、こんなドキドキするなんて思わなかったから…」
彼女の首筋からドクドクと脈打つ音が聞こえてくる。
顔もずっと真っ赤なままなのに、今度こそ私からさせて、と再び俺の頬を包み込んだ。
「し、したいのにいぃ…やっぱりだめかも…好きすぎる…かっこよすぎる…｣
ひぃん…と俺並に情けない声を出して、またしても目の前でわたわたと慌てているAちゃん。
「あっ、ちょっとレトさ…」
「俺もだめかも。そんな顔されるとまた我慢できなくなっちゃう｣
Aちゃんには悪いけどこんな生殺し状態じゃ、我慢しろって方が難しい。
「許してね、Aちゃん｣
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シノノメ。(プロフ) - ななちきさん» 読んでくださった皆様に感謝です(т т)だいぶ痛みも少なくなってきました！複雑骨折ではないのであと数週間で治ってくると思います(˶ᐢᗜᐢ˶)心配してくれてありがとうございます、とても励みになります⸝⸝> <⸝⸝ (2022年12月18日 0時) (
レス) id: d09763f888 (このIDを非表示/違反報告)
ななちき(プロフ) - 評価１００個おめでとうございます！！怪我の具合はどんな感じでしょうか…早く完治することを願ってます！頑張ってください！♡ (2022年12月17日 20時) (レス) id: f88a542426 (このIDを非表示/違反報告)
シノノメ。(プロフ) - はなさん» ありがとうございます頑張って治します( ߹ ߹ ) (2022年11月21日 19時) (レス) id: d09763f888 (このIDを非表示/違反報告)
シノノメ。(プロフ) - ななちきさん» 初めまして！見つけて下さりありがとうございます！どんな話も神作と言われるように頑張っていきますのでよろしくお願いします！ (2022年11月21日 19時) (レス) id: d09763f888 (このIDを非表示/違反報告)
シノノメ。(プロフ) - ゆたんぽさん» 優しいコメントありがとうございます…初めての骨折だったのでこんなに痛いのかとビックリしました…更新された時はまたよろしくお願いします！ (2022年11月21日 19時) (レス) id: d09763f888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シノノメ。 | 作成日時：2022年9月1日 4時
