Memory.[uszw] ページ13
「ねえうっしー、また女の子振ったんだって？」
「ああ、好きじゃないなら振るべきでしょ、別に｣
昔からどれだけ可愛い子が寄ってこようが好きじゃないのなら問答無用で切り捨てるのがこの男、牛沢だ。
「はー、可哀想に」
「思ってないでしょそれ」
告白してきた女の子の事を明日になれば忘れてしまうような薄情なうっしーが好きだった。
うっしーに振られた子達は口を揃えて「あんな冷たい人だとは思わなかった！｣と泣いている。
それを見て「当然の結果ね」なんて密かに思っている私も最低だと思う。
「俺のことなんにも知らないくせに、よく好きとか言えるよね｣
好きな人に好きだと言えない苦しさを味わう度に、彼に勇気をだして告白した彼女たちが羨ましく思う時がある。
私は知ってるよ、うっしーのことはなんでも。なんて言葉を必死に飲み込んでほんとにね、と返すのがいつものやりとり。
ここで私がうっしーに好きと伝えるとどんな顔をするのだろう。多分、振られるんだろうなと思う。
当然の結果だと自分に言い聞かして、散々見下してきたあの女の子たちと一緒に傷を舐めあって泣くのだろう。
「そういうお前は？」
「え？」
「バスケ部のキャプテン、振ったんだろ」
「あーそうだっけ。忘れた。｣
本当は覚えてる。
これがうっしーなら良かったのに、ってその日の夜凄く妄想してたから。
「はん、薄情なやつ」
「うっしーに言われたくないよ」
「えー？俺は少なくとも覚えてるけどなあ。Aのとか｣
ふいに名前を呼ばれてドキッとする。
熱くなる頬を見られないように顔を背けた。
「なに、言ってんの？誰と間違えんの？」
「あれ、俺結構本気にしてたんだけど。あの告白。｣
ほら小学生の時の、と言われて蘇る記憶。
確か一緒に遊んでいた時に子どもながらに恋バナなんてやつをしていて、勢いで好きって言った気がする。
「ばっ！うっしー！そんな前の、こと、覚えて…｣
ビックリしてうっしーのことを見たのはいいが、目が合うと恥ずかしすぎてだんだん言葉に勢いが無くなってきて遂には無言になる。
「で？俺はその返事今していいわけ？｣
そんな私にお構い無く詰め寄ってくるうっしー。
その反応、期待していいよね？ともう自信たっぷりの顔で私の頬に手を添えた。
こんなうっしー、私は知らない。
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シノノメ。(プロフ) - ななちきさん» 読んでくださった皆様に感謝です(т т)だいぶ痛みも少なくなってきました！複雑骨折ではないのであと数週間で治ってくると思います(˶ᐢᗜᐢ˶)心配してくれてありがとうございます、とても励みになります⸝⸝> <⸝⸝ (2022年12月18日 0時) (
レス) id: d09763f888 (このIDを非表示/違反報告)
ななちき(プロフ) - 評価１００個おめでとうございます！！怪我の具合はどんな感じでしょうか…早く完治することを願ってます！頑張ってください！♡ (2022年12月17日 20時) (レス) id: f88a542426 (このIDを非表示/違反報告)
シノノメ。(プロフ) - はなさん» ありがとうございます頑張って治します( ߹ ߹ ) (2022年11月21日 19時) (レス) id: d09763f888 (このIDを非表示/違反報告)
シノノメ。(プロフ) - ななちきさん» 初めまして！見つけて下さりありがとうございます！どんな話も神作と言われるように頑張っていきますのでよろしくお願いします！ (2022年11月21日 19時) (レス) id: d09763f888 (このIDを非表示/違反報告)
シノノメ。(プロフ) - ゆたんぽさん» 優しいコメントありがとうございます…初めての骨折だったのでこんなに痛いのかとビックリしました…更新された時はまたよろしくお願いします！ (2022年11月21日 19時) (レス) id: d09763f888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シノノメ。 | 作成日時：2022年9月1日 4時
