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『我々だの乙女ゲームが出るってほんまなん?』


大学の授業の空きコマでゲーム実況を見ていると、同じ学科の友人のレイがとある話を持ちかけてきた。

何でも私が好きな実況グループの乙女ゲームが非公式で発売されるそうなのだ。


「本当みたいよ、もうSNSで話題になってる。非公式だから抽選らしいよ、メールで応募できるみたい、Aも応募する?」

『もちろんよ‼当選人数は…2人か、当選する確率は低いけど自分の運を信じるしかないなー』


乙女ゲームの話で盛り上がっていると、3限終了のチャイムが鳴る。友人は4限があるからと講義室へと向かってしまった。

友人を見送り、応募画面を見つめる。非公式なのは気がひけるけれど、推しと恋愛なんて頭の中でしかできない。

本人たちには悪いけれど、ゲームくらい…少しくらい夢を見させてください。

多少の後ろめたさを感じながらメールを送信した。

ーーーーー

我々だの非公式乙女ゲームに応募したのを忘れかけた頃、一人暮らしの寂しい家に頼んだ覚えのない荷物が届いた。

小型犬が入るくらいの大きさの段ボールであり、最近流行りの送り付け詐欺なのだろうかと不審に思いながら箱を開けると。


『まじ…?当選した…』


それは1ヶ月ほど前に応募した乙女ゲームだったのだ。中には一通の手紙とVRゴーグルなどが入っていた。

手紙の中を確認すると[A様。この度は〇〇の主役は我々だの非公式乙女ゲームにご応募いただき誠にありがとうございました。公平に抽選を行った結果当選されましたので。こちらをお送りいたします。]と書かれていた。

何度読んでも信じられない。まさか当選するなんて、一生分の運を使い切ったのではないだろうか。

しかもVRだなんて高いものを無料で手に入れることができるとは思わないだろう。

私は、好奇心や興奮が収まらず説明書を舐め回すように見てからVRゴーグルを装着した。

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作者名:Co村人 | 作成日時:2021年3月9日 4時

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