【鬼滅の刃】後藤の妹です。

ブラコン度14％ ページ18

錆兎に、刀を渡してからは本当に「早かった」。







錆兎は一瞬で、鬼の手を切り相手が手を回復させるよりも早く相手の間合いに入り込んで頸を斬った。




「次は人として過ごせるといいな。」






錆兎のそんな一言で鬼は本当になりたくてなってるわけではないというのを改めて思い知った。兄ちゃん、とつぶやいていた鬼を思い出して私が今まで倒した鬼にも家族がいて、大切なものがあったのかななんて考えたらいつの間にか私の頬を涙が伝っていた。






これを、気づかれちゃいけない。そう思って、








「錆兎、私もういくね」







そう告げたら逃がさない、というかのように錆兎はすぐに私のもとにやってきて私のことを抱きしめた。






「詳しくは聞かない。だけど、俺の知らないところでAが泣いてるのは嫌だ。」




そういって、さらに抱きしめる力を強めるものだから私はそんな錆兎に安心してかわんわんと子供のように泣いてしまった。









何分か、泣いて。やっと落ち着いたから錆兎に




「もう、大丈夫」





そう告げて離れる。そうしたら、それを合図だったかのように日が昇り始めた。






「A！錆兎！」







そんな声がして、その声がしたほうを向くと義勇が血を被った状態で笑って走ってきて、






「「血！？？！？」」








つい驚いて錆兎と二人そろって情けない声を上げてしまった。







「安心して！全部返り血だよ！」






なんて笑顔でまた続けるので、なんだか気が抜けて錆兎と顔を見合わせて笑った。

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