172夜*私が倒せなくていい ページ43
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真希「A!棘達のこと頼んだぞ!
いくぞ恵!!」
伏「はい!!」
特級を追った2人を見送る私は、横たわる2人の間に座り、加茂さんは主に顔を、狗巻先輩は喉を中心に呪力を当てていく。
貴「(まだ、私の反転術式は万能でもない…)」
硝子さんと違ってちゃんと治せない
宿儺みたいに瞬時に治せない
まだ私に…力が足りない
今の私に出来るのは…応急処置ぐらいしか
不意に私の服の袖が引っ張られた。
そちらに目をやれば、うっすらと目を開けた狗巻先輩の姿が…
狗「だがな…」
貴「先輩…」
まだ声は枯れているけど、狗巻先輩が何を言ってるのかはわかる。
先輩は少し笑みを見せてから目を閉じた。
そんな私の元に、空から京都校の箒を持ってた人が駆けつける。
西「冬目さん!!」
貴「えっと…西宮、先輩」だっけ?
西「何があって……って、加茂君に狗巻君!?この2人がやられるなんて…」
貴「……応急処置はしてます。
西宮先輩はすみませんが2人を硝子さんの所までお願いします!!」
西「え!?ちょ、ちょっと何処行くの!?」
3人を置いて私は朱雀に乗って特級を追った。
私が倒せなくていい…
けど
勝つ為の一つを…作るんだ
朱雀には別の仕事を任せた。
私が指示すれば朱雀は目的の方向へすぐさま飛んでいった。
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作者名:黒なっち | 作成日時:2024年10月25日 23時