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19話 ページ20
「せんせ、っせん、せ…!かあ、さ、…」
赤ちゃんのように泣きじゃくる私を、先生は止めたりなどせず、私を抱きしめて離さなかった。
それから私は先生の家で一緒に暮らした。当然、学校に行くなど当分は出来ていなかったと思う。
当時の私には大きすぎる出来事で、そしていきなりすぎた。1度に大きな荷物を背負わされた私は、いつしか周りの子が憎くなった。
当然のようにお母さんと家に帰る。当然のようにお父さんとお出かけに行く、なにかを買ってもらう。
そんな姿が憎くて憎くて、でもそんな自分が一番憎くて。幼いながらに、今学校に行ってはダメだと、そう判断した。
二ヶ月ほど経って、心が落ち着いてきた頃だった。
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_____相澤先生が、離任すると知ったのは。
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作者名:なえ | 作成日時:2017年9月14日 17時