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17話 過去編 ページ18

お母さん。









小学2年の夏。やけに暑い日だった。
それがみんなの高鳴る気持ちからなのか、はたまた本当に照りつける日差しのせいなのか、私には知る由もない。




買ってもらったランドセルを背負ってから2度目の運動会。特別運動が得意なわけでもないけれど、女手一つで私を育ててくれていた母に良いところを見せたくて、仕事で忙しい母を無理やり休ませ見に来るようせがんだ。







…しかし、私の走順が回ってきても母が見に来ることは無かった。走りながら母の姿を探したせいか、うまく走れなかったのを覚えている。




それでも、約束は必ず守る母だから、いつか来てくれるだろうと信じて。




お昼が終わり、もう最後の種目。




深刻な表情で私の元へ駆け寄ってきたのは、当時担任だった相澤先生だった。




_____Aちゃん、ちょっとおいで…




背中に優しく手を添えられ、職員室へ。




先生のデスクの横に椅子を置いて、向かい合った。外ではみんなの元気な声が聞こえる。









_落ち着いて、聞いてね









.









_____お母さんが、事故に遭ったの。

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作者名:なえ | 作成日時:2017年9月14日 17時

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