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11話 ページ12

「しょ、紹介!?」




「うん、そう。紹介。」




さすがに、だ。いくらなんでもさっき知り合ったばかりの名前も知らない…そうだ、自己紹介。





「俺、一ノ瀬彼方です。」




彼は私の心を読み取るかのようにそう答える。…エスパーなのだろうか?




「笹井Aです、先程はありがとうございましたっ」




「うん、Aね。今度から服装気をつけろよ?」




自分も名前を告げると、彼からの忠告。そして頭を軽くぽんぽんと叩かれる。改めて見てみれば、曲の服装は少し露出度が多かったかもしれない。




「はい、次から気をつけます。…一ノ瀬さん」




つられて私も名前を呼んで見るが、彼はどこか不満そう。




「彼方って呼んで。その方が嬉しい。」




「いや、私見る限り年下なんで…彼方さんで!」




まだ少し不安そうだったが、なんとか許してくれた。同時に考える。彼方さん、お幾つなんだ。




「あ、そうそう、俺28」




またしても、この人は本当にエスパーなのだろうか?




「22です」




そう答えながら、今後この人の前であまり失礼なことは考えないようにしよう、と心に誓った。

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作者名:なえ | 作成日時:2017年9月14日 17時

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