波乱の借り物競争 ページ37
基本的、私は運動神経と体力が売りであるため、玉入れや綱引きなど器用性や力頼りの競技はしない。というか皆がさせてくれなかった。
私の体力テストの結果が皆に知れ渡っているから。
有希子「衝撃だよねー、握力10kg、ボール投げ3m。」
悠仁「もはや伝説だろ。」
『そこ！今から競技に出る人に言うことか！』
そう、私は今から借り物競争に出る。
これは学年ごとでやるから、上級生や下級生と戦うことは無いから手加減はいらない。
絶対に勝つ。
パーンとスタートの音が聞こえ、3年生の借り物競争が始まった。
琳寧「青色の靴の人ー！！！！」
大声で叫びながら色んなところに走っている琳寧先輩。
体操服を肩までまくっているから、たくましい腕が丸見え状態。
あ、矢花さんも出てるんだ。
オロオロしててちょっと面白いかも。
長瀬「えっ、ちょ、A！」
バンバンと手加減を知らないくらい長瀬が私の肩を叩いてきた。
『なによ長瀬...浮所先輩！！？』
浮所「驚きすぎ！笑 さ、来てよとりあえず。」
浮所先輩は頭から光る汗を流しながら、太陽みたいな笑顔で私を照らして手を差し伸べる。
恐る恐るその手に手を伸ばすと、ぐいっと引き寄せられてそのまま一緒にゴールへ走った。
浮所「はぁはぁ、Aちゃんって足速いんだねぇ。」
『そこしか自慢できるとこないですよ...。』
〈はーい、お題を確認しますねー！〉
係の人がマイクを持ちながら浮所先輩のお題の紙を確認していく。
ところで浮所先輩のお題は何だったんだろう。
〈浮所先輩！お題をお願いします！〉
浮所「はい！俺のお題は...
生徒会の女の子！」
確か、この借り物競争のお題は生徒会が考えたんだっけ。
こんなイジワルで生徒会唯一の女子の私だけが当てはまるお題を考えるのは、1人しかいない。
奴のテントへ目を移すと、ゲラゲラと笑っていた。
やっぱりお前か、嶺亜め！！！
＿＿＿＿＿『ホントすみません...。
もっと面白いお題が良かったですよね。』
浮所「いや！ホントのこと言うと、Aちゃんで良かったなって。これで他のお題が出て、他の女の子連れてったらめんどくさい事になりそうだから。笑
だから特定の人の方が連れていきやすかったんだよね。とくにAちゃんとか。」
浮所先輩は少し暗くて月みたいな笑顔で私に笑いかけた。
浮所先輩には言えないけど、私はそっちの笑顔の方が好きかもしれないです。
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ゴンザレス(プロフ) - あずきさん» ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです♡♡♡ (2024年3月25日 22時) (
レス) id: b2056e73ae (このIDを非表示/違反報告)
あずき - めちゃくちゃ面白いです!!更新頑張ってください^.".^!♡ (2024年3月20日 20時) (レス) @page25 id: 0b4479c19f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゴンザレス | 作成日時：2024年3月14日 8時
