両片オモイ【すとぷり】

21話目 ページ22

『ころんくん？』


さっきまであなた怒ってらっしたのでは？

私が不思議そうに見つめると

ころんくんは大きなため息をする


こ｢ほんっと、ガキだな｣


『ごめん、ありがとう』


一瞬でもドキッとしてしまった自分を殴りたい




それからは本当に静かだった








｢ころんくんですよね！｣


観覧車から降りてすぐの事だった



変装したら大丈夫とか言ってたのに、

ばれてんじゃん！！


こ｢あ、バレちゃった？｣


まるでカチッと音がしたように

ころんくんのアイドルスイッチが入る


私が以前まで見ていた顔だ


｢いつも応援してます！｣


こ｢ありがと〜｣


｢あの、握手…｣


かわいい女の子に握手を迫られてどこか嬉しそう


ころんくんはかわいい女の子×2と握手を交わす




チクッ



んんんん？

こんなの当たり前の事なのに

ころんくんはアイドルで、私は一般人

そして、あの子はファンの子…

当たり前の光景なのに、



私ってこんなに独占欲やばかったっけ




私が思い悩んでいると、頭をポンポンとされた


みあげると、優しい笑顔のジェルくんが

笑いかけていた



私たちは先にみんなの元に戻った






る｢ころちゃん『おめでとう！！』｣


るぅとくんが、何かを言おうとしていたが

私は、祝福したくて言葉を遮る


あ｢なんで知ってるの笑｣


彩乃が恥ずかしそうにしている

それをみて、るぅとくんも顔を赤くする


『美男美女…』



私の脳裏には

ころんくんが思い浮かんだ。


やっぱり、ころんくんに釣り合う女の子も

彩乃みたいな美女だけなんだ。


私みたいな凡人一般人には…



あーいやだなぁ。

こういうちょっとした所で感じさせられる

釣り合わないってこと。



こ「ファンの子にバレちゃったわ」


当の本人は、ヘラヘラとしながら私たちのもとに帰ってきた



『もっと危機感もったら？』



こ「このスリルがいいんじゃんか」


何言ってんだこの人は…






とても楽しかった遊園地はあっという間に終わり、

私たちは駅で解散した

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