◇ ″君の虜． (ページ13)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:21,771 hit

“ ﾄﾏﾄﾞｲ ” ページ13

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

◆Тside

俺は、コンビニで体に良さげなものを沢山買って、Aの家へと向かった。

(ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ)

……ガチャ

インターホンを鳴らすと、玄関の扉が開き Aに案内され部屋に入った。

「ごめん、あんまり気利かなくて、」

コンビニのレジ袋から、ヨーグルトやゼリーを取り出す。

『いえ、心配して貰えるだけでも有難いですから、』

「今、食欲ある…？」

『ん… 、あんまり……』

「食べないと薬飲めないから、少しだけでも食べよ？
何だったら食べれそう？」

『あ… 、ゼリーだったら食べれそう…です』

「じゃあ、あーんして？」

ゼリーを一口分スプーンで掬うと、
Aの口元へと運ぶ。

『ちょっ、自分で食べれますよ…っ、//』

明らかに俺の言動に戸惑ってるA、
ん～、弄るの楽しいかも… 笑

「ほら、そんな照れなくていいから、」

スプーンをAの唇に当てると
ゆっくり口を開き食べ始めた。

．

Aに薬を飲ませた後、俺はさっきから気になっていたことを問い掛けた。

「ねぇ、何でさっきから敬語なの？」

すると、キョトン顔で見つめてくる。

『……そうでしたっけ？』

「ほら、今も敬語じゃん、」

『 ……… 。』

「敬語とか気にくわない、」

そう言って近づくと後退りするA……

俺、嫌われた……？

『ごめんなさい、ちょっと怖くて…』

「……俺が？」

『玉森さんだけって訳じゃなくて、男性の方全般……です、』

「怖がらせて、ごめん…… なんかあった……？」

俺が問い掛けると、俯いて黙り込んでしまった。

「俺で良かったら、話ぐらい聞くけど…？」

『ありがとうございます…
じゃあ、お言葉に甘えて…… 。』

そう言って、Aは昨日の出来事をゆっくり話し始めた。