101.帰り道 ページ16
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「そっちも終わったみてーだな。下も終わったぜ」
榎本さんが梶さんに声をかける。私達は三人のことを見上げる。
「応えてやるぇよ」
「…なにを…」
そして、榎本さんと楠見さんは梶さんの手首を握り、バッと上に掲げた。
その瞬間、みんなは一気に叫び、勝ったことに喜んでいるようだった。
私や桜君、蘇枋君、杉下君、桐生君、柘浦君を除いて。
私はふぅ、と息をついた。
あー、やっと終わったって気持ちと、自分たちでなんとかしたかったって気持ち。
でも、何がどうあれ勝ててよかった。
と思ったとき、身体が限界を迎え、私は脚から崩れ落ちた。
『わっ…』
咄嗟に手で支えたけど、そんな力もなく。
そのまま倒れ込んでしまった。
「！Aさん、大丈夫？」
『す、おう君…あはは、ごめん。もう…結構限界、で…』
最後まで言いきる前に、気を失ってしまった。
____________________
『…はっ』
あれ、ここどこ…？
目を覚ますと、さっきまでいたキールのアジトではなかった。そして、誰かにおんぶされている。
…おんぶ！？
「あ、Aちゃん起きた〜？」
『きききき、桐生君！？え、嘘ごめん、おんぶしてもらって…降りるよ！もう平気だし』
桐生君におんぶしてもらっていた。そういえば、あの後がっつり気絶しちゃったから…
桐生君の背中から(ほぼ無理矢理)降り、みんなの隣に並ぶ。そのとき、柘浦君の背中で眠っているにれ君が目に入った。
『あ、にれ君…』
にれ君が一番無事じゃないね。今は眠ってるみたいだけど大丈夫かなぁ…
申し訳なさを感じながらも、私が倒れていた間の経緯を聞いた。
ざっくりだけど、こんな感じ。
長門君は、杏西君のようにかっこよくなりたかった。だから、お金を取られそうになっていた子を助けた。
でも、今度は長門君が一方的にやられ、そのときキールの頭の名取ってやつに助けられたそうだ。
そのとき名取にスカウトされ、キールのアジトに行くことに。
でも、キールはそんな甘い集団ではなかった。長門君は騙されたんだそうだ。
そして毎日のようにお金を巻き上げられ、今に至る、と。
前を見れば、杏西君と長門君は楽しそうにみんなと話している。
助けられて、良かった。
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ヒカル(プロフ) - 雪飴ちゃん♪さん» ありがとうございます！！ぜひ読ませていただきます！ (6月11日 8時) (
レス) id: fac754fbef (このIDを非表示/違反報告)
雪飴ちゃん♪ - とても面白いですね♪ウィンブレにハマりウィンブレの小説を初挑戦してます、ご縁があれば読みに来てね♪無理せずに更新を頑張ってくださいね!! (6月10日 23時) (レス) id: e6dc495827 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカル(プロフ) - の〜さん（旧もこ）さん» すごいですよね…いや設定考えたの私ですが((( 楽器吹けるって憧れますよね！！ (6月10日 21時) (レス) id: fac754fbef (このIDを非表示/違反報告)
の〜さん（旧もこ）(プロフ) - 夢主フルート吹けるの凄… (6月10日 7時) (レス) @page28 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ - 続きを楽しみにしてます (4月17日 14時) (レス) id: 73e3213373 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒカル | 作成日時：2024年8月27日 20時
