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こんなに閑静だったっけ
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電車を降りて駅を出ると
地元のあまりの閑静さにぞっとした
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まだ昼だっていうのに店は静かだし
何より人が少ない
都会に慣れた分、人口密度の低さに驚く
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瑠「ただいま」
「あらぁ、おかえり、早かったわね」
瑠「おう」
「お墓参り…、明日にしましょう、もう少しで雨が降るみたいだから」
瑠「ああ、そうなんだ、分かった」
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母にそう言われ、久々の実家と地元を堪能したくて
1人で外へ散歩に出た
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…ほんとだ、雲行きが怪しい
念の為傘を持って歩いていたから
実際に雨が降っても濡れることは無かった
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かれこれ30分くらい歩いて
いよいよ本降りになってきたから帰路に戻った
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『...瑠姫?』
瑠「…姉ちゃん」
こんな偶然あるだろうか
今目の前にいるのは
俺が長年恋い焦がれてきた姉ちゃんだ
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『なんだ。帰ってきてたの??言ってよ〜つれないなぁ』
瑠「いや忙しいかと思って」
『何その白々しさ、…あ、さては都内に染まったな?笑』
瑠「んなわけあるか笑」
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姉ちゃんと相合傘をし
近所の公園の東屋で話した
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もう今しかないんだ
次はいつ会えるか分かんない
俺は今日、気持ちを伝えるしかない
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瑠「…なぁ」
『…ん?』
瑠「あのさ、話したいことがあって」
『えー、なになに、…あ、私も話したいことがあるんだけど』
瑠「…いいよ、先に」
『…私ね、再来月結婚するんだ』
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目の前が真っ暗になった気がした
…結婚?
なにこれなんの冗談なの
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散々思いこじらせてきて
やっと伝えようと思ったらこの始末かよ
…笑える
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リエ - お話全部全部大好きです!毎日読んでます!美大生さんのお話がまた読めるようになれば嬉しいです。これからもずっと応援してます!! (2021年8月26日 22時) (レス) id: 011c73e51d (このIDを非表示/違反報告)
みぺ - どのお話も長編で読みたいぐらいきゅんきゅんします!いつも楽しみです! (2021年7月4日 0時) (レス) id: 58efb808d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハム | 作成日時:2021年6月30日 19時