勿忘 _Ruki,Junki_ ページ17
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「瑠姫くん、今好きな子いないの?」
瑠「あー…、なんで?」
「いやなんでって、…いないなら、私と付き合ってよ」
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今年で何回目?
自分で言うのは軽薄だけど
俺はかなりモテる人間なんだ、と分かってる
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毎度丁重にお断りして
気疲れして、遊んでる、なんて噂立てられて
みんな俺の何を見て、惹かれるんだよ、ナンセンスだな
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純「まーた、振ったんや遊び人」
瑠「は、お前見てたの?」
純「たまたま通りがかっただけやん、人を悪趣味呼ばわりすんなっつーの」
瑠「…まだなんも言ってねえだろ」
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地元は東京郊外、東京都とは名ばかりの
かなり田舎に住んでいて
純喜は唯一高校の中で地元が同じ友人
…幼なじみ、いや、腐れ縁
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純「あ、そうや、お前今週地元帰んねんて?」
瑠「あー、そう、墓参りね」
純「ふーん…」
瑠「いや、なんだよ」
純「…姉ちゃんには、会うんか?」
瑠「っ…」
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姉ちゃん
地元が同じで俺らの5個上
純喜と俺は家も近く家族ぐるみで仲が良かった
そして、姉ちゃんも
俺らを本当の弟のように可愛がってくれていた
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瑠「別に、約束とかはしてねえから、会うかどうか分かんねえ」
純「あー、そう」
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俺が何度も丁重に告白を断り続ける理由
全ての起因、姉ちゃんが好きだから
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弟としてしか見られてないだろうし
関係が崩れるのが怖いから
純喜にも言ったことはない
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今週地元に帰るのも
墓参りをするのも勿論そうだけど
俺の本当の目的は、姉ちゃんに会うことだった
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リエ - お話全部全部大好きです!毎日読んでます!美大生さんのお話がまた読めるようになれば嬉しいです。これからもずっと応援してます!! (2021年8月26日 22時) (レス) id: 011c73e51d (このIDを非表示/違反報告)
みぺ - どのお話も長編で読みたいぐらいきゅんきゅんします!いつも楽しみです! (2021年7月4日 0時) (レス) id: 58efb808d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハム | 作成日時:2021年6月30日 19時