手記弐頁目 ページ4
煉「うまい!……うまい!」
『煉獄さん、美味しいと言うのは十分伝わりますから、もう少し声を落として下さい。他の乗客の方々に迷惑です。』
私の目の前に座る炎柱こと煉獄杏寿郎さんは、大量のお弁当をこれまた大音量の声で掻き込む様に食べている。
この車両には私たち以外の乗客の方々も勿論乗車している。
列車に乗った時点で日暮れから暫く経っていた為、首を揺らしていた乗客が迷惑そうに此方を見ていた。
『煉獄さん、お静かになさらないと私めが今しがたこのお弁当の山を硝子窓の外に放り出しますよ。』
それを聞いて煉獄さんは、カッといつもより少し大きめに目を見開いた。
そして、口を開けてうまい!と叫ぶ間髪も入れないほどその大きな口に次々とご飯をかきこんでいった。
?「あの……流山さんと、煉獄さん?」
目の前で凄まじい勢いで食事を済ませていく煉獄さんを遠い目で見ていると、見覚えのある3人組がそろそろと此方へやってきた。
『君は確か竈門炭治郎君だね。この前、柱合会議のときに居たよね?』
炭「はい!流山さんはえっと……泣きながら数珠を持っていた方の隣に居ましたよね?」
泣きながら数珠を持っていた……とは、まさかこの子は師範の事を言って居るのだろうか。
『んふふ、泣きながら数珠ね……あの方は岩柱の悲鳴嶼行冥さんって言うんです。私の尊敬すべき師範です。』
そう言うと竈門君は肩を大きく揺らしてピシッと固まってしまった。
炭「し、失礼な事を言ってしまって、すいませんでした!!」
深々とお辞儀をしながら謝ってくる竈門くんの頭にぽん、と手を乗せてわしゃわしゃと髪を掻き混ぜる。
『んふふ、いいの。竈門くんって面白いのね。』
そんな呑気な会話をしている間にも夜はどんどん更けていった。
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主人公(プロフ) - まゆまゆさん» 本作品を見つけて頂きありがとうございます!私も映画見る前はそうでした笑是非ともこれからもご愛読頂けると嬉しいです(^^) (2021年3月26日 15時) (レス) id: b1a69e75f8 (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - やぁ〜、猗窩座とのお話しを探して三千里(はっ?)なかなか書いてらっしゃる方居なくて、見付けたら嬉しくて善逸みたいに汚ない高音でイィヤァァァア〜状態w自分無限列車何も知らずに観に行って猗窩座の第一声で石田彰さんて解って涎垂らしそうな程で、幸せ (2021年3月26日 14時) (レス) id: 442319c796 (このIDを非表示/違反報告)
主人公(プロフ) - 莉子さん» コメントありがとうございます。やっとこさ1を書き終えました。続編も近日公開致しますので是非ともこれからも応援お願い致します! (2021年3月18日 18時) (レス) id: 1c0023d245 (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - 初めまして!この作品大好きで、ずーっと更新をお待ちしてたので嬉しいです!!!はくじさんと早く会えますように( ; ; )最後どうなるのか気になります!! (2021年2月21日 7時) (レス) id: da7568f49d (このIDを非表示/違反報告)
星 - 小説とても面白くて大好きです!更新頑張って下さい! (2021年1月9日 5時) (レス) id: 43b4052d04 (このIDを非表示/違反報告)
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