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翌日、夕方になるにつれて、
明らかにソワソワしている亮平。
事務所で、勉強のノートは広げているものの、
時計をチラチラと気にしてばかり。
周りには仕事をしているみんながいて、
亮平のことを気にかけてくれているから。
岩本「亮平、落ち着かないなら、休憩室行きな」
みんなの仕事の邪魔になると思って、
少し厳しめに声をかけた。
阿部「……はい」
肩を落として休憩室に入っていく亮平を見て、
佐久間が立ち上がった。
佐久間「ふっか、照、俺も休憩室行くね」
深澤「いいけど、仕事、大丈夫？」
岩本「いや、亮平のことなら、気にしないで」
俺ら２人の言葉に、佐久間は笑顔を返して。
佐久間「大丈夫、大丈夫！」
あっという間に休憩室に消えていった。
２人が出てこないまま、俺が学校に行く時間が迫り、
仕事は切り上げさせてもらって。
休憩室をのぞくと、佐久間に抱きついている亮平。
佐久間「あ、照」
佐久間の声にピクリと反応して、亮平が恐る恐る振り返る。
阿部「ひーくん、ごめんなさい」
岩本「なにが？」
阿部「事務所にいたのに、お勉強してなかったから」
みんなが仕事をしている事務所にいるなら、
邪魔にならないように、勉強するって約束。
岩本「うん、緊張するのは分かるけど、
みんなに迷惑かけないようにしような」
阿部「はい」
佐久間に、ちゃんと謝れたことを褒めてもらっている。
岩本「佐久間もごめん、ありがとう」
佐久間「んにゃ、俺の出番、こういうとこっしょ！」
ニコッと笑う佐久間に、俺の気持ちも軽くなった。
岩本「それで、学校一緒に行く？」
阿部「えと、さっくんも一緒に行っていい？」
休憩室にいる間に、２人で相談したらしい。
車で待っているとしても、１人にするのは心配だったから、
俺も、佐久間が一緒に行ってくれると助かるけど。
岩本「佐久間、いいの？」
佐久間「もちろん！照は先生との話があるだろうから、
阿部ちゃんのことは、俺に任せて」
その言葉に甘えて、３人で行くことにした。
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作者名：アクモ | 作成日時：2023年2月1日 20時
