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阿部ちゃんも照もいなくて、２人とも
そんなに賑やかな方じゃないけど。
人数が少ないだけで、なぜか静かに感じる。
でも、それと裏腹に、携帯は賑やかで。
主に阿部ちゃんが、照の携帯を使って、
写真を撮っては、みんなに送ってくるから。
２人を送り出してから寝た俺が起きたときには、
すでに、通知がすごい数になっていた。
サービスエリアで食べた朝ごはんに、
無事に到着したおばあさんの家。
ここより広い空や、緑の濃い山の写真。
見ているだけで、俺まで楽しくなってくる。
しばらく写真が送られて来ない時間があって、
阿部ちゃんの具合が悪くなったかと心配で。
照だけにこっそり連絡を入れたけど、
それにも返信がなくて、やきもきしていたら。
朝が早かったせいか、２人でお昼寝していたらしい。
昨日は夜まで、今日も朝早くから、
ずっと賑やかだった携帯が、しばらく静か。
２人は、もうこっちに帰ってきている途中で。
２日間、遊び倒した阿部ちゃんは、
車に乗った途端、寝てしまったらしい。
照の連絡によると、そろそろ帰ってくるなと、
外を気にしていると、車が入ってくる音がした。
玄関を開けると、阿部ちゃんが眠そうに、
目をこすりながら、車から降りてきて。
でも、帰ってきたと分かると、
眠気は飛んで行ったみたい。
深澤「おかえり」
阿部「ふっかさん、ただいま！」
出発前より、もっといい笑顔の阿部ちゃん。
重たそうな荷物を受け取ると、
先にリビングに入っていく。
深澤「照も、おかえり。運転、お疲れさま」
岩本「ただいま」
照もリフレッシュできたようで、
少し疲れた顔はしているけれど、いい笑顔。
深澤「阿部ちゃん、大丈夫だった？」
岩本「ああ、めちゃくちゃ元気だった」
送られてくる写真から、なんとなく感じていたけど、
楽しく過ごせたみたいで、ホッとした。
荷物を持って、リビングに入ると、
阿部ちゃんを囲んで、お土産話の真っ最中。
昨日の夜は庭で花火をして、
今日は、川でザリガニ釣りもしたらしい。
楽しい思い出を、ニコニコ話す阿部ちゃんは、
今までより一回り成長したように感じた。
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作者名：アクモ | 作成日時：2023年2月1日 20時
