君が残したもの《亜_於》2

確実 ページ33

Aちゃんと過ごしたらぶらぶな休日はあっという間に過ぎて


気付けば仕事。







佐々木「れーおー。さっきから魂抜けてるよー」


玲於「..すいませーん」


佐々木「もう、じゃあ30階の広報部に届けてきてよ、これ。」






なんだよ、Aちゃんがいる部署じゃないのかよ..


がっかりしながら佐々木先輩から受け取った資料を持ってエレベーターを待つ。






玲於「全然来ねぇじゃん、エレベーター。」






ずっと下で行き来してるエレベーター。

3台もある意味ね。







玲於「しょうがねぇ、階段で行くか」






俺まあ鍛えてるし？

たった5階だし？

資料ちょっと重いけどいけるっしょ。




なんて思いながら階段を登る。







玲於「はあ..意外とつれぇ。」






これ舐めてたらダメだわ。



頑張って登ってたら







「Aちゃんって浮気してんだって笑」


「ええ！まじ！かわいいからって調子乗っちゃあダメだよね」


「あは、それな。笑」







確実に聞こえた、Aちゃんって声。

この会社にAって名前の子いるかわかんねぇけど、多分、そうだよね。




つか、Aちゃんが浮気って呼ばれるの嫌なんだよな。

俺はなんでも言われてもいいから、

Aちゃんだけは守りたい。




そういう噂が大事になったらやべぇな。

本当に。

絶対クビにさせられる。


しかも、Aちゃんともう..







玲於「これ、人事部からの届け物です」


「ありがとうございます。」







かわいらしい男の子に資料を渡して

帰りはエレベーターで。





はあ、どこで間違えたんだろう。


いや、過去は振り返らない方が良いよね。

前だけ向いて、歩き出そう。

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