君が残したもの《亜_於》2

作戦 ページ3

はあ..どうしよう。


どうしてもあの子と接点がなくて。



彼女がいるけどどうしても間近で

見てみたくて。




もう、仕事も慣れてきた11月。


昼はいつも人事部のみんなで

コンビニでメシ買って食べてたけど

会うために食堂行ってみようかな。




チャンスある、ワンチャンある。







隣の俺の教育係の佐々木先輩に許可取って

エレベーターに乗る。




..おし、運良く誰もいない。





食堂の15階をおして

お願い、お願い。

って思って一生懸命願う。




できれば一人が良い。

..いや別にそんなこと願わない。


ただ近くで見れるだけで幸せなんだよ。







..18階でドアが開いて。


うわ、やべー。


あの噂の子と、その子の友達がいて


ぽかーんってしてる。



生やべーわ。



あ。降りた方がいいよね..






玲於「あ、すいません。俺降りますね」


「別に降りなくていいよ？ね？」








ってあの子に同意求めてて

うわあ、やっと声聞けるよ、やべぇ。






「うん、別に降りなくてもね？」






あー。やばい、これ。


予想以上に声綺麗。






玲於「あ、じゃあ、ありがとうございます」






うわ、いい匂い..

　
今日は髪の毛を耳下に結んでて

もうなんでも似合うわ。ほんと可愛い。



ほんと今日エレベーター乗って良かった。

はあ、もうほんと、全てに完璧のラベル

貼られてて


そこまで完璧じゃなくていいよ..




なんて考えてると

すぐ食堂着いちゃって







「あっ、じゃあ失礼します」






ふたりの顔を見ながら言うと..



"あの子"が物足りない顔してて



..そういう顔が男を誘うんだよ




はあ..彼氏いるんだろうな。





あの子だったら別に俺全て捨ててでも

生きて行ける気がするよ。

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