#13 ページ13
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「 ほら、もう寝よう。あ、だけど私がベッド使うから。今日もソファで宜しくね。 」
私が家から追い出さないことに安堵したのか彼の顔が途端に明るくなる。
もしかして私に媚びるためにマッサージを申し入れたのかと勘繰りたくなるけれどもう過ぎたことは良いだろう。
「 明日の朝、また高校まで送るから。そしたら土日でしょ？しっかりご家族さんと話し合って、ゆっくり過ごしなよ。 」
私としては最大限に優しくしたつもりだ。そもそもこんな夜中に家から追い出さず、増してや料理まで振舞って寝かせてあげるというのだから。
「 ……お姉さん、俺の事嫌い？ 」
それなのに、どうして彼はこんな質問を投げかけるのだろう。
土日家に居ろって言っただけじゃん、この子はもしかしてここにずっと居候するつもりなの？流石に勘弁なんだけど。
そう思って、ふと彼の方を見て後悔した。
ああもう何で光輝くんはそんな可愛い表情を浮かべられるのか。23歳独り身の女性には高校生の上目遣いは眩しすぎて見ていられない。可愛すぎて思考回路がおかしくなりそう。…っていかんいかん、彼は高校生だ。紛れもない未成年だ。
何度目か分からない自分の脳内への司令を仰いで、理性を必死に保った。
「 ほら。スペアの鍵あるんでしょ？それ使って、いつでもおいでよ。 」
そう言って頭をポンポンと撫でると彼がまたも途端に顔を紅に染める。その光景を見て思い出した。
そう言えば私、10年前彼のことが好きだった気がする。
その好きって言うのは多分恋愛感情ではない(と思いたい)けれど、前にもこうやって頭ポンポンして頬を染める彼を見て胸がときめいたのを思い出した。
よく考えてみれば、やっぱり彼との交流は幼少期の頃から深かったように思える。それなのにどうして私のことを忘れてしまったのだろうか。
唐突な淋しさに顔が歪む。
そんな私を心配そうに見つめて、首を傾げる光輝くんはどこからどう見ても天使としか思えない。
「 あ、そうだ。お風呂入る？入ってないよね、今お湯入れ替えるから。 」
「 それならAさんが帰ってくる前にもう済ませました！ 」
またもや前言撤回。
やっぱりこいつは、天使じゃなくてただの泥棒だった。
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名無し29860号(プロフ) - 最高に好きです！！！続き楽しみです！！！ (2021年5月22日 12時) (
レス) id: d2c23612bb (このIDを非表示/違反報告)
ひーちゃん - もう設定から好きすぎます！めっちゃ楽しみにしてます！！ (2021年4月2日 3時) (レス) id: 26a54ff7bc (このIDを非表示/違反報告)
ぱ た(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2021年1月2日 22時) (レス) id: 99d7cdb867 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみん - めっちゃよかったです！黒田くんの小説が読みたいなと思った時にこれを見つけて「よっしゃー！！！」ってテンションが爆上がりしましたwwこれからも更新頑張ってください！ (2020年9月26日 14時) (レス) id: 1767363814 (このIDを非表示/違反報告)
ま(プロフ) - 黒田くんにあじは私得すぎました、、！ずっと楽しみにしてた黒田モノ(言い方)なのでとっても楽しみです！！！ (2020年9月16日 6時) (レス) id: 80c92d0d93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：FON
| 作成日時：2020年9月16日 4時
