# ページ48
*
渡辺「 お前にしては珍しいな。 」
「 そういう気分なの！ 」
てっきり即ホテル行きだと思っていた○太は、安堵していて
だけど、うっすら浮かび上がっているのは不本意な表情
通された部屋で、早速○太がマイクを握る
「 本当に歌上手いよね〜 」
なんて相槌打ちながらも、今回の目的はただ歌うことなんかじゃない
渡辺「 ……お前、どこ触ってんの？ 」
「 いや、目の前に可愛らしいものがあったから。つい。 」
ピタリと○太の歌が止まる
だけど歌えと促して、そしてまた○太の腰の辺りに手を置いた
ズボンの上からゆっくりと摩るように触ると、彼の歌声がまた止まる
渡辺「 Aって、本当に年中発_*情期だよな。兎みたい。 」
歌うことを辞めた彼がマイクを置いて、突っかかってくる
だけど私に身を委ねるその姿は、本当に可愛らしくて
「 別に寂しさ程度じゃ死ねないけどね。 」
なんて可愛げも無いことを言ってしまう私は、きっと一生このまま
変わることはないのだろう
「 ねぇねぇ、カラオケってカメラあるじゃん？ 」
そう言って、テーブル付近のカメラを指さした
「 ジャニーズの私たちがカラオケ店でせッくすって……何か興奮しない？ 」
渡辺「 しねぇよ。 」
「 えーしないの？なら辞めちゃおうかな〜 」
手を退けて彼の反応を伺う
罰が悪そうに下を向くと、呆れたように出したのはため息
渡辺「 ……せめて場所変えろ。 」
「 私は今！ここで！したいの。 」
駄々っ子のように、だけど願いは全く可愛らしいものじゃなくて
そんな私の問いかけ
彼が使ってきたのは黙秘権
へー面白いじゃん
「 黙秘は是認と捉えていいよね？ 」
ゆっくりとそのまま、
抵抗しない彼を、ソファへと押し倒した
────
「 これ…滝沢くんにバレたらやばいかな？ 」
事後、少し湿ったソファで汚れた箇所を拭く
色々ハプニングはあったけれど
何とか最後まで完走出来た
渡辺「 お前流石に口を滑らすなよ…？ 」
「 それはフラグかな！ 」
渡辺「 ………もうお前は手に負えない。 」
*
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作者名：FON
| 作成日時：2020年4月3日 9時
