#26 ページ26
*
使われていない癖に、無駄に綺麗なこの教室
彼女をそこに押し込んで音を立てるようにしてドアをガンと閉めた
別に怯えさせたかったわけじゃない
本当に無意識、ただ日頃の蓄積されたそのストレスがAちゃんの顔を見たら思わず溢れてしまっただけ
聞こえてくるのはグラウンドで部活をしている同級生の声とコーチの怒号
どこかから鳴り響く吹奏楽の音色
何かしらの音で満ちているこの学校内で
俺たちの空間だけ、何も聴こえないのは何故だろうか
佐久間「 …最近どうしたの？何かあった？ 」
優しく話しかけるも彼女の返答はない
へたりと床に座り込んで、またも罰が悪そうに下を向いている
佐久間「 ちゃんと言わなきゃ分かんないよ…、 」
なるべく、なるべく穏便に済ませたかった
本当は凄く怒っているし、とても寂しい思いをした
だけどそれ以上にAちゃんが何かを抱えてしまっているのなら力になりたかったし
一応、俺 彼氏だからさ
佐久間「 ……Aちゃん、 」
そんな辛い顔をしないでよ
俺が受け止めるから
きちんと話聞くから
いつもみたいに、俺のことお人形さんって言って抱きしめてよ
その距離を縮めようと伸ばした手は、宙を掻いて彼女に届かない
近付けば近付くほどAちゃんは離れていく
まるで磁石のN極とN極のよう
物理的にも、心理的にも
佐久間「 ……もう！何で、！ 」
全てにビクビクする彼女は、俺の知っているAちゃんではないように感じられた
まるで誰かに何かを吹き込まれたような……
……吹き込まれた、？
佐久間「 ねぇ、目黒に何か言われたの？ 」
Aちゃんがおかしくなったあの日
唯一関わっていたのはあいつだけ
佐久間「 ねぇってば！ 」
その時の俺は余裕がなくて
必死で
君の気持ちなんて、一切考えていられなくて
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あみ(プロフ) - お疲れ様でした！！いつも楽しく読ませて頂きました！2作品のアフターストーリーの更新楽しみにしています！これからも無理なさらずに頑張って下さい！ (2020年4月14日 0時) (
レス) id: dfd7d4bf9a (このIDを非表示/違反報告)
夏波(プロフ) - 完結おめでとうございます！いつも楽しませてもらってました。アフターストーリー、二人のデートの話が読みたいです。 (2020年4月13日 12時) (レス) id: 133475697f (このIDを非表示/違反報告)
たばさん(プロフ) - 初めてコメントいたします。序盤から楽しく読ませていただきました！私自身、身長が主人ちゃんより少し高いので共感に次ぐ共感…！！とても楽しかったです！アフターストーリーも楽しみにしています！ひとまず、完結おめでとうございます！！ (2020年4月13日 10時) (レス) id: 1557ef852e (このIDを非表示/違反報告)
阿部月姫(ｶｸﾞﾔ)(プロフ) - 完結おめでとうございます！更新されるたびにとても楽しみにしていました！！アフターストーリーも楽しみにしています^ ^ (2020年4月13日 8時) (レス) id: 2beffc3723 (このIDを非表示/違反報告)
FON(プロフ) - ふわふわさん» コメントとご愛読の程、ありがとうございます；＿；！こんな小説でポジティブになって頂けるなんてむしろ私が嬉しいです、ありがとうございます！自分の持っていないものに憧れを抱くのは凄い分かります……人間はそういうものです、ポジティブに生きましょう；＿； (2020年4月13日 6時) (レス) id: 489a166a7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：FON
| 作成日時：2020年3月26日 18時
