≠ ぱられる 2

『アヤシイヒカリ』 ページ13

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「…………あの、時の使者さん。」









その後お城を案内してもらって、私専用のお部屋をいただいた






みんなが寝静まった頃、ゆっくり体を休めながらふと窓に目をやると、人影が見える
ここは高層ビルの最上階、ベランダもないのに普通の人が映るわけがない

そう思って声をかけたんだ














ラウール「んふふ〜俺の名前はラウールだよ？」









やはり当たっていた

すっと、壁を通り抜けて私の前に現れた彼
金髪がよく似合うこれまたハーフ顔
ジェシーさんに並ぶ高身長だった














「西の国に滞在は出来ました。この後は一体何をしたら……」





ラウール「皆の存在が消えた理由は知っているよね？」








純朴そうな笑みを浮かべる彼は、いきなり辛い質問を投げかけてくる
少し心が痛い
だけど、そんなの分かっていた













「……こっちの世界で人が死んだから、」










ほとんど私のせいでもある
脳裏に浮かぶのはあの光景
思い出したくもない親しい人達の死















ラウール「正解！だからね、生存するためには逆のことをすればいいの！

こっちの皆が生きていれば、向こうの君たちも生きていることになるのは……分かるよね？」













ラウールさんの説明は少々回りくどい
長くなりそうだと思い、返事はせずに静かに頷いた

















ラウール「でもね〜実際に向こう側の世界の人全員が生きたまま光に包まれて帰ることは困難だと思うんだよ。

今どこにいるか分からない人達、たーくさんいるでしょ？」















私が今深く接しているのは、こちら側の世界の住人

確かに、高地と慎太郎以外所在は不明だ

新たに一緒に来た8人もどこへ消えたのか謎のまま


全員を見つけ出すというのはほぼ不可能に近いと思う

















ラウール「それでね！もうひとつの方法があるんだけど〜多分この方法をやった方が良いと思うんだぁ。」














ラウールさんはぱっと明るい表情になってこちらを見た























ラウール「まぁ簡単に言うと、"こっちの世界の人" が全員無事に、時の使者が発生させる光の前に集まって。そして、"向こうに戻る人"を見送ること！」









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