浮気性な先生…

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朝休みの終わりを告げるチャイムが鳴る






「ほら、チャイムなったぞ。帰りましょーねー、Aちゃん。」

「言われなくても、帰りますよ。」







適当に返事して、鞄を手に持つ



これから、朝礼か…………
ダルいし、サボろうかなー

なんて、屋上へ向かう廊下を歩いていると









「そっち、教室方面じゃないはずだけど？」






案の定、見つかる







「バレました？」

「バレバレ。」






呆れた感じの松村先生





「分かりましたよ、行きますよ。」






さっきとは、逆方向に足を進める

鞄だけ、置いていくつもりだけどね





すると、後ろから









「ちゃんと授業、受けろよー。」







念を押すように言う、松村先生の声
…………心、読まれてたりして？


そんな、ちょっとした恐怖にかられながら歩く廊下




後ろから視線を感じる

振り向けば、松村先生




きちんと教室に戻るかどうかだけなのに、心配してくれている








「心配しすぎですって」






そんな優しさが、大好きなんだ






朝礼だけ受けて屋上へ向かう



ごめんなさい、松村先生
やっぱりサボります

とか思いながらも、颯爽と廊下を歩く



皆も見慣れた光景だろう
私が、サボりに行く姿は

流石に、最初の方は
色々言われたり、注意されたりしたけど………

みんな、諦めちゃったみたいだね
今では、誰も言ってこない


少し古びたドアを開ければ
目の前には真っ青な空、程よい強さの風

それが、１人の私を落ち着かせてくれる








「んー、気持ちいい！」






軽く伸びをして、ベンチに寝転ぶ















うちの学校の屋上は
別に、立ち入り禁止とかじゃない

なのに、人が少ない




松村先生曰く、“立ち入り禁止”って していた時は
興味本意で来る人が後をたたなかったけど

それを無くしたら
あまり、来なくなったそう

みんな、夢とか希望が無くなったのかな？








「眠い………」



１人になると出てしまう、独り言


まぁ、私しかいないからいっか
なんて、思っていると





「京本く〜ん！」

「近付くな。ウザい。離れろ。」




聞き覚えのある２人の声が聞こえてきた







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