# 話してxxx ページ18
*
深澤「 落ち込んでいる時は、佐久間のとこ行くんじゃないの？笑 」
開口一番
からかったような口調で私に問うのは、グループの最年長
さっきまでチャットで下ネタを言っていた人間とは思えないくらい、落ち着いていて
彼の顔を見たら、自然と私の気持ちも安定してきた
「 何か……何となく。気分。 」
LINEの反応からして、ふっかだけは何かを察してくれた気がしたから
ただ、それだけの理由
深澤「 何飲む？スト缶でいい？ 」
「 …んー、スミノフ。 」
深澤「 ほいよー。 」
聞いて欲しいけど、聞いて欲しくない
天邪鬼だし構ってちゃんだし
そんなの仕方ない、だって女の子だもん
あの時にさらっとLINEでそれらしいのを匂わせたのは、皆に心配して欲しかったから
だけどいざ心配されると、何だか気持ちが悪くなって
自分の感情なのに、自分のことなのに
自分が1番分からない
多分、心が不安定な時期なんだと思う
深澤「 無理には聞かないけど、一人で抱え込むのは違うんじゃない？ 」
またも何かを察してくれるうちの最年長は、スミノフのボトルを開いて私に渡してくれる
それを手に取って一口飲んだ
しゅわっとした炭酸と、甘くそして美味しい味わいが口の中でとろける
深澤「 ほら。俺ら、メンバーじゃん？ 」
ふっかの優しそうな顔を見たら、何だか胸のとっかかりが取れた気がして
自然と出たため息と同時に、ぽろぽろと口から溢れ出すのは色々な想い
「 何か……よく分からなくなる、自分のいる意味とか。自分のいる理由とか。 」
それは、取り留めのない文字の羅列だった
深澤「 何？メンがヘラってんの？ 」
「 そうかも、笑 」
だけど、ふっかが場を和ますようにして笑いに変えてくれるから
何とか涙が出ることは無くて
「 そういえば……ふっかの炎上の件、聞かれた。 」
深澤「 ま？ってことは、俺のせい？ 」
「 いや、目黒の話も聞かれたし……。 」
誰のせいとかではない
どう考えても、私のせい
自業自得
因果応報
日頃の行いが悪いんだもん、仕方がない
ぐるぐると目まぐるしく廻る負の思考回路
確かにメンがヘラってるかも
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作者名：FON
| 作成日時：2020年7月3日 6時
