【名探偵コナン】夢色traveler6

traveler259 ページ19

『あのさ、私の予想が正しければここのフロアってちょっと特殊なフロアだよね？』





高級感溢れる内装をしてるお店がずらりと立ち並ぶこのフロアはいわゆるお高い有名ブランドの集会所。



右を見ても左を見ても私には入りづらい雰囲気が充満してる。



そんな中、涼しい顔して見て回る哀ちゃん。



ビビる私とブランド物に興味を持つ小学生哀ちゃん。



これ、第3者から見たら異様な雰囲気なのでは？



というか、2人して場違い感が半端ないと思うんだけど……。



なんだか口を開くのも緊張してしまい、スタスタ歩いていく哀ちゃんについて行くことしか出来なかった。



時々足を止めて気になった商品を手に取る哀ちゃん。



私も真似するように目に入った商品を手に取ってみて、あまり好ましい行動ではないのかもしれないけど、ついてる値札を見て、目玉飛び出すかと思った……。



金額が私の知らない領域に達してる……。



０の数がヤヴァイ……。



怖くて数数えたくなかった。



そして、そんな高価なものが自分の手の中にあると思うともはや恐怖しかなくて、速攻棚に戻した。



マジで哀ちゃん、よく平気で持てるよね！！



あと、今すぐにでもフロア移動したい！！



ここ、庶民にはキツイです！！



なんか、もう全部がキツイです！！



私は、店員さんの笑顔ですら恐怖を感じるよ！！



向こうはそんなつもりこれっぽっちもないだろうし、こんな風に思われてると思ってもないでしょうけどね！！



たけど、楽しんでる哀ちゃんを邪魔するのもなんだか申し訳ないので、とにかく正常を保ちながらメンタルゴリゴリ削っといた。



一通りフロアを見尽くすと哀ちゃんは満足したようで、何も買うことなく、やっとフロアを後に出来そうだ。





灰原｢あなた、終始落ち着きなかったわね。｣





『私は逆に聞きたい、哀ちゃんよく平気で居られるね……私、場違い感に押しつぶされそうだったって言うのに……。』





灰原｢何をそんなに怖がってたのよ？｣





『もう、全部だよ！！全部に！！０の数とか、店員さんの笑顔にすら恐怖してましたけど何か！？』





灰原｢(メンタル崩壊して本来のキャラ見失ってるわね……。でも仕方ないじゃない？用がないのにフロアを全部回ったのは”オロオロしてるあなたを見るのが楽しかったの”って言ったら怒るかしらね？)」

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