報告 ページ27
『彼氏できた』
「・・・ん？聞こえんかったもっかい言ってみ？」
『彼氏できた』
「あー、何次元の人？」
『現実世界で彼氏できました』
「・・・まじで？」
合宿終わってしばらく。
美味しいランチ食べ終わって、セットのデザート待ちの最中。
「・・・本気で言ってる？」
『たぶん、本気、かな。』
「そこ行ったか・・・」
そっかー、そっかーと何度も繰り返してる。
運ばれてきたクリームブリュレをぱりぱりしながら茜は聞いてきた。
「合宿で？」
『うん』
「急接近は気付いてたけど」
『うん』
「まさかこんな短期間で付き合うとは。」
『はは。自分でも信じらんないよ』
「錦戸は」
『・・・』
「もういいの？」
一瞬ざわっとしたけれど。
『合宿の時、ヤスに、、
ずっと亮がいたから我慢してたって言われて
合宿も私が行くって聞いたから来たとか
寂しくなったら呼んでくれたらすぐ行くからって
なんかすごい
欲しい言葉ぜんぶさ。』
「・・・」
『亮は呼んでも来ないし
欲しい言葉何１つくれないし』
『寄りかかりたくなっちゃったんだよね』
『ちょっとしんどいことあって
ヤスに電話したの
そしたら本当に来てくれて』
「それで？」
『うん』
「好きって言われたん」
『言われた』
「Aはヤスのこと好きなん？」
『合宿後からめちゃめちゃ持ってかれてた、気持ち』
「そっか。ならいいけど。」
「錦戸は知ってるの？」
『·····や、知らないんじゃない？』
亮と鉢合わせたことと、彼女じゃないってメッセージのことは言えなかった。
もう期待して裏切られるのは苦しい。
それにもう、ヤスのこと、好きだもん。
「くっそ。A彼氏できちゃったらこうやって簡単に遊べないじゃん」
『そんなことないわ！友達優先だよそこは！』
「はー、まじお祈りでも行こうかな、有名な縁結び神社あったよね、東京大神宮か。行ってくるわ。す ばるに呪い掛けてくる」
『行ってこい！笑』
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作者名：アイハ | 作成日時：2021年1月6日 11時
