サマー・ヌード（赤）

8/4、夜明け ページ28

赤side



それからはお互い無言で

「４時か、そろそろ出るから服着ろ」

『んー、んー・・・』

「寝るな！せっかくここまで来てんねんぞ！」

はよしろ、ひっぺがすぞ！



出口の機械に札入れて、
歩いて海岸を目指す。

まだ日の出前やってのに暑すぎ。

いつの間にかコイツの手が俺の薬指と小指を握ってて
それを振り払わない俺もどうかしてる。



マップ開いとけばなんとかなるなんてすごい時代やな。

地形的に残念やけど海からの日の出は拝めない。
千葉の方行けばよかったのに、座間に引っ張られてこっち来てしもたわ。ミス。




適当な堤防に座って、日の出を待つ。


白いヨレヨレのタンクトップきた地元のおっさんらしき人が海岸線を歩いとる。

犬のリードひっぱったおっさんも。

おっさんばっかやな！



遠くにも、多分俺らみたいに朝焼けを見にきたっぽいカップルがおって、なんや複雑な気分なった。

俺らだけやないんかい。ふたりじめしたかったのに。


今度は誰もおらんとこ、連れて行こう
沖縄とか、ええな、、



って？！
おれ！しっかりしろ！！
何考えてんや！

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