サマー・ヌード（赤）

8/3、夜、your ページ22

「Aちゃん、今日渋谷さん来るかもよ」

福田くんが声をかけてきた。

『なんで？』

「カン」


感で言われても、、



今日は私の勝手に始めたイベント。
私だけがイベント。
他の演者さんは普通。

お客さんたちは青っぽい服を着てきてくれて
マラカスとかクラベスとかカスタネットとかもってきてくれて、参加型っていうのかな。
一緒にやる日。

カホンの相方、ショーゴくん。

今日は一人じゃない。




『あ、す ばるだ』
本当に来た。どうして？今日のこと知ってるの？

「・・・うるさい」

『今日こそは海行ってくれる？！』

「なんで海やねん！」

『夏だからでしょ？！それ以外ある？！』

「知らんわ！」


『だって夏の海は特別なんだよ？』

「・・・」

『あー、無視するんだー』

服普通だし、知ってるわけじゃないのかな。


「朝焼けって、それまでどうすんねん。夜やぞ今」

『ホテル？』

「は？捕まるわ」

『25歳だから捕まりませんー』

「25？おい福田全然違うやんボケ！」

「えー、もう25？この前まで未成年だったじゃん！」

『二人して失礼すぎない？』

「やとしても俺が捕まる」

『なんで？』

「なんでって」

『カラオケでもいいよ』

「無理。おっさん寝ないと次の日しんどいから」

『す ばる何歳なの？』

「アラフォー」

『え？！30くらいかと思ってたのに！』

「残念やったな。下手したらお前がオヤジ狩りで捕まんで」

『見えない、、見えない、、信じない・・・』

アラフォーでこの顔の美しさ？
え、悲しくなるんですけど、、

ちょっと待って、、
ヘイSiri！渋谷す ばるの生年月日！


『38？！嘘でしょ！』

「せや。やから海は諦め〜おっさん今日もまっすぐ帰って寝るし」


あ、でも、
『38なら車もってるじゃん』

車で連れてってよ！

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