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. ページ44

隆平はひたすら気まずそうに俯いている


横「半年前別の女性と婚約して、やから、Aに返さなあかんと思って、あの日Aに会いに来た」

「いいよもう」

横「やけどAのことはこれからも大切な妹やからさ」

「知らないよ、裕兄なんか」


横「……ごめんな、勝手で」


ついカッときて
机の上のリングケースを手に取ると

自分の部屋へと走り込んだ



裕兄の顔を見たくない

隆平にも会いたくない


扉の向こうで裕兄と隆平が話す声が聞こえる


何も聞きたくない

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作者名：温田 | 作成日時：2021年3月5日 21時

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