大丈夫、キミが好きだよ。#2【orange】 (ページ43)

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「で、なんで」

リングケースを手に持ち

裕兄を見る

横「…返さなあかんから」

「どうして？」

横「新しい指輪をはめることに…なりました。」

裕兄の回りくどい言い方に

何を伝えたいのかサッパリわからない

いや、回りくどくてもわかるはずなのに

脳が理解することを拒否していたのか

何もわからないはずの隆平を見ると

寂しい顔をして俯いている

「裕兄、その言い方じゃ私さっぱりわからないよ」

横「ほんまはもっと早く言うべきやったよな。言って返すためにAに会いに来たんやけどなかなか言い出せへんくて」

ごめん、と頭を下げる裕兄

隆平は1ミリたりとも動かない

私は1人、取り残されているようで

「隆平も言ってやってよ意味わかんないって」

丸「……いや、俺は…A…」

アワアワと絵に書いたように慌て始める隆平

横「黙っとくなんて出来ひんけど言う勇気もなかなか出えへんくて、こんなタイミングになって、でもAも彼氏出来たみたいやし俺も安心やから」

本当に自分勝手だ

そんなところがすごく嫌い

でも、そんなところに惹かれたのも事実で