大丈夫、キミが好きだよ。#2【orange】 (ページ21)

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「あ、えっと、リュカちゃん。さっきはごめんね。隆平があんな態度とって」

悪気のない隆平の代わりに

良かれと思っての謝罪

私のせいでもあるし

なのに

『なんでA先輩が謝るんですか？やっぱり付き合ってるから？じゃなくてもA先輩の出る幕じゃないですよね』

あっけらかんとした決して良いとは言えないこの態度

いくら私を嫌いだとは言え

プッチーンと音を立てて切れた糸

「あのねぇ、隆平と私は付き合ってないし。勝手に想像されても困るのよね」

『想像してないのはA先輩だけじゃないんですか』

「なにそれ」

ハァとため息をつくリュカちゃんは

肩まで伸ばした真っ黒な自分の髪の毛を弄りながら生意気な顔で喋っている

『だから、付き合わないって思ってるのはA先輩だけじゃないですかって』

「…要するに……」

『A先輩って賢そうに見えて案外バカなんですね。隆平先輩の気持ち知った上で年上の男とイチャついてるのかと思ってましたけど』

どんどん口調の強くなる後輩、リュカちゃん

彼女は何を知っているのだろう

隆平の気持ち
年上の男

リュカちゃんは何を言ってるんだろう