大丈夫、キミが好きだよ。#2【orange】 (ページ3)

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「隆平」

５分くらい沈黙を続けて

口を開いたのは私だった

丸「んー？なしたん」

「隆平はさ、忘れたい過去ってあったりする？」

丸「うーーーん、なんやろ。小3のときおもらししたことか～、いや、カッコいいとこ見せたくて木登りしたら落ちて骨折したことか…」

「なにそれ、面白い過去じゃん」

拗ねた時もそうだけど
真剣に考えると唇突き出るよね

無意識かな

私しか知らない隆平のクセ

丸「あ、でもでも、正直言うと初めてAにパンツ洗ってもらったときもすごぉく恥ずかしかった」

女子のようにキャーと顔を覆ってみせる隆平

その様子にケラケラ笑ってしまう

「私はさ、いっぱいあるの。あのクラゲのぬいぐるみに全部詰まってるの。捨てればいいのに捨てられないんだぁ」

布団の中で丸まっていた体を

グーッと伸ばす

そのついでにちょっと隆平のことをパンチしてみたりして

丸「…Aの胸につっかえてるそれは、きっと溶ける日が来ると思う。でもそれまでしんどいよなぁ」

深く聞いてきたりはしない

だけど心に寄り添ってくれる

あったかくて、優しくて、ふわふわで

そんな隆平が

大好きだ