大丈夫、キミが好きだよ。【orange】

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横「すみません、アイスコーヒー2つ。あとこの子にはガトーショコラつけたってください」

席に座るやいなや
すぐに注文をする裕兄

なにも確認してこない自分勝手さだけど

注文するのは私の好物のケーキ



横「ほんまにあっついわぁ〜」

「もう夏だからね」

横「この前すごい雷やったけど寝られたん？」

「寝られたよ、子供じゃないんだから」



隆平のことは秘密

バレるまで絶対に秘密


まぁ、この人相手にバレるのも時間の問題だけれども



びっくりするほど早く来たアイスコーヒーとガトーショコラ

「いただきます」

とひと口、すごく美味しいけど何も言わずに。



今度隆平連れてこよう

ケーキが充実してるからきっと喜ぶ



横「…A、家出たんやって」


ケーキを頬張る私を見つめながら呟く裕兄

チラッと見てみると

申し訳なさそうな、なんとも言えない表情


横「もしかしてやけど、それって俺のせいやったり…」

「ちがうよ。私の意思」

横「せやけど」

「私があんな家出たいから出たの」

横「今どこにいるん」

「言わないよ」

横「…あ、あそこの家か」



どうにもこうして勘の鋭すぎる人間が出来上がるのだろう

なんでこんな人間を好きになる人がいるのだろう



どうしてなのお姉ちゃん


どうしてなの昔の私

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