ともくんの

rd× 1番に2 ページ28

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神ちゃんが遠い。
俺の向かいのソファに濱ちゃんの何やら携帯を見てる。
つい最近まで俺の横に居たのに。

「すっごい顔やな」

横に座った流星がゲームしながら俺に話しかける。
ふっと鼻で笑ってなんや、勝ち誇りやがって。

「…神ちゃん、最近濱ちゃんと近くない？」

「あぁ、よう泊まってるらしいで？望もうち呼んでるわ。」

体を起こすとペットボトルに口をつけて喉を鳴らす。
それに気づいた神ちゃんが流星気ぃつけや、なんて声かけて。

「ほんまや！前に部屋で流星がこぼした時さ！
　神ちゃんが拭いてくれてんよな！」

なんて俺の知らない話も飛び出して。
…いつの話？しばらく来なくなってから1ヶ月くらい過ぎた。
あれは俺の誕生日やっけ？

「あ、モンチ！こないだの唐揚げ教えてや！！
　俺の誕生日に神ちゃん泊まったんやけどさあ、」

は？照史は神ちゃんと過ごしたわけ？
泊まりって何？ってか、唐揚げ俺も食いたいし。

「ええ！俺も食いたいねんけど！！」

「は！！！羨ましいか！！！」

そういうとなんて口々にみんなが喚くから淳太から怒られて。
ふと神ちゃんに目をやると困ったように眉を下げて笑ってる。
濱ちゃんが耳打ちすると肩をすくめて笑った。

そういや神ちゃん帰った日も下拵えしてくれてたっけ。
家に袋に入って漬けられた鶏肉が冷蔵庫に準備されてた。
次の日もくるかなって思ってたからその日からぱったり。
連絡もなければ、来ることも誘われることもなくなった。

会いたかったら俺から連絡すればいいんやけど、
今まで誘われる側やった分、誘うのに慣れてへんくて。

「みんなで今度泊まりとかしよや！」

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