rd× 言ってよ、全部2 ページ10
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「神ちゃん」
「んー？」
「最近、なんかあった？」
「えっ…なんで？」
「…いつもと、違うから」
「別になんもないよ？あかんかった？」
「いや、そういうわけやないけど…」
何があかんかったんやろ。
いつも通りにしてたはずやのに。
あ、香水！振ってきてしまった…、
ついつい新しく買ったから付けたくて、…匂い困るよね。
よりによって今日はシゲの家やし…、
後から淳太きたらどうしようっ、匂い消されへんかな、
体を抱き寄せられて慌てて胸を押し返した。
終わって直ぐやからかシゲの体は少し汗ばんでいる。
「えっ…」
「あ、ごめん！匂い着いちゃうって思って」
「あ…、うん」
「シャワーしたら直ぐ帰るね」
ベッドから直ぐ降りて服をかき集めた。
よかった。まだ匂い消えかけてるし。
蛇口を捻ってもすぐにお湯が出ないのに
今日は直ぐ被って全部流したくなった。
一刻も早く俺は出ないといけないんやもん。
「なあ痛いのシゲは知ってるん？」
「んーん、知らんよ」
「言うた方がいいよ、」
「なんで？関係ないやん」
「でもっ…」
「もし痛いって言うたら、シてくれへんくなるやん。
シゲとの時間無くなっちゃうねんで？」
「そんなことないって」
「流星ものんちゃんも心配はええから。
俺が自分でできることだけでいいの」
「シゲ、心配せえへん？嫉妬とか」
「ないない！絶対ないから！」
「…ならええけどぉ」
「シゲ、お風呂〜」
「淳太、神ちゃんに連絡したあかんって言うたやろ」
電話か、静かにシゲの背中に服をきて帰る準備をすることにした。
なんか嫌な雰囲気…。怒ってるみたい。
淳太とうまくいけへんかったんかなあ…。
「と、に、か、く！神ちゃんと関わったあかん。
俺との時間の方が大事やねんから、もっと考えてや」
淳太との時間の方が大事、かぁ。
それならのんちゃんたちに教えてもらった痛くない方法も
2人で気持ちよくなる方法も、意味なかったなあ。
もしかして淳太と俺が関わらんように俺のことを止めてるんかな
それなら、シゲが俺に構うのもわかるし…、
「あっ、神ちゃん、」
「ごめん、聞いちゃって、」
「いや…っ、うん、」
「じゃ、また仕事場でね」
「えっ」
玄関を出るときに一度だけ振り返った。
もし、俺のことが好きなら追いかけてくれるかもって。
そんな甘い考えは数秒で途切れたけどな。
…シゲ、今までありがとう
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作者名：suta. | 作成日時：2022年9月18日 10時
