rd× すきなとこ3 ページ47
「神ちゃん、どういうこと?」
「…ちがう!シゲなんでもないの!」
「だって、今…」
シゲの手をそっと握って、目を見てもどこか不安そう。
さっきのこともあったから、余計にシゲは俺のこと…、
「じゃあさっき、なんで全部って言うてくれへんかったん?」
「…恥ずかしくて」
「俺に好かれるの恥ずかしい?」
「違う!…ちがうよ、?」
もう何を言っても嘘になる。
照史たちに助けを求めても顎で合図するだけ。
たぶん、言えってことやと思う。
「淳太、のことは構ってくれるから、好きやろ?」
「え…?」
「のんちゃんは、甘えてくれるもんね、?」
「…甘える、って、」
「俺のこと、どこが好きか、わかんなかった、」
震える手を包み込むように握るとそっと肩を抱いてくれた。
頬にキスを落とすと、俺に擦り寄って自分の膝に乗せた。
体を揺らしてどんどんシゲの匂いに包まれる。
「そんなことなら、すぐ言うてよ」
「え?」
眉を下げて申し訳なさそうに笑ったシゲは
軽くキスを落として優しいまで俺を見つめた。
「それなら俺がぜーんぶ教えたる!
神ちゃんの可愛いとこも好きなとこも、全部全部!」
「シゲ…、怒らへんの…?」
「え?なんで?
だって、俺が伝えきれてないだけやん!
むしろもっと神ちゃんに好きって言うてええってことやろ?」
びっくりした。
こんなことが帰ってくると思ってなかったから。
想像以上のシゲの優しさに濱ちゃん以外ぽかんとしてる。
「神ちゃん!俺は笑ってる顔が好きやで?」
「へっ…」
「なあなあ、今日も唐揚げ食べたい!
俺、唐揚げあげてる横で話すんの好きやねん!」
「う、うん、/」
ニコニコしながら俺に好きやと伝えてくれて、
傷つけたのは俺やのに…
「な、なあシゲ」
「ん?」
「俺、シゲの恋人になれるかなあ。 全然自信ないねん…。」
「うん」
「もっと他の人がいいかも、とか他の人のいいところ聞いたら
俺なんかよりって思うねん。」
「俺も思うで?」
「えっ」
「でも俺神ちゃんの言葉信じてるもん。」
「…、ぅん、/」
「俺んことも信じてくれる?」
必死に頷くと太い眉毛を下げて笑ってくれた。
俺とお揃いのエクボができてホッとしてしまう。
「…俺ら置いてけぼり?」
「みたいやで」
「なんゆーてんねん。証人や証人。」
「げっ、まじかよ〜」
ブーブー言うみんなに噛み付いてるシゲの手をそっと握った。
「シゲのことだーいすき」
fin
249人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:suta. | 作成日時:2022年9月18日 10時