白の原石ちゃん！！！！ (ページ18)

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楓side

あいつらのシマに近づくと聞こえてくる声

絶対に誰かが喧嘩していた

国木田のシマの古い倉庫まできて

俺らはバレないように中を覗いた

俺はすぐに見えた、

20人くらいがたかった人集りの中、

ボロッボロになった達也と哲也の姿

それが見えた瞬間、気付いた時には扉をぶっ飛ばしていた

達「……かえで？」

楓「…てんめぇら

俺のダチに何してくれてんだよ」

『あれ、馬鹿田のチビじゃねぇか

くたばってないんだな笑』

楓「おめぇらにくれてやる命なんてねぇよ

…達也も哲也も、もっと自分大切にしてくれよ」

もう、そこから俺らは、何人を殴って、

何回跳んだり蹴っりしたか分からない

殴られた痛みも感じないくらいに夢中で

ただ募った感情をぶつけていただけかもしれない

気付いた時には国木田の奴らはもう誰も立ってはいなかった

楓「…達也、出ようぜ

……俺のためにありがとう」

戦いきって座り込んだ達也に手を伸ばすと返された手

グーっと達也の重い体を引き起こした

達「お前、どこまで水くせぇんだよ

俺らダチだろ」

楓「…ったりめーだよ」

哲「楓、お前のだろ」

パッと哲也が投げてきたのは俺の薬

楓「…ありがと」

達「っしゃー！帰ろうぜ！」

エンディング曲「右肩」
前田敦子(KING RECORDS)