白の原石ちゃん！！！！ (ページ14)

今日:32 hit、昨日:35 hit、合計:120,336 hit

. ページ14

.

俺が目を覚ました日の午後、

達也が1人でお見舞いに来た

達「…体調どうなんだよ」

楓「……貧血ひどくなっただけだった

明日には退院もするし、大丈夫だよ

……悪い、心配掛けた」

達「本当だよ

…何で楓お前薬飲まなかったんだよ」

楓「………薬落としちゃったんだよ

俺んち裕福じゃないの知ってんだろ？

定期検診の時にしか薬もらえねえし、

最近は特に症状もなかったから、

大丈夫って思っちゃったんだよ

でもちゃんと薬もらうし、平気だから」

達「お前がいつも口うるさく

"命は大切にしろ"って言ってんじゃねえか」

楓「…悪いって、

達也さ、俺のこと話した？」

達「…あぁ」

楓「…だよなぁ、俺皆に悪いことしちゃったな〜

別にあいつらを信頼してないとかじゃねえけどさ、

まぁ話すタイミングも無かったっていうのもあるけど

…中学のやつら、

病院戻って身長伸ばしてこいとか、そんなんばっかだったろ？

……俺にとっては結構トラウマなんだよ」

哲「…おいそんな風に思われてたのかよ、心外だな」

ぱっと病室の入り口を見たら、あいつらが全員いた

楓「っなんでおまえら…皆居るんだよ！」

麻「そりゃ〜、楓の顔見に来たに決まってんだろ」

楓「…ごめん、俺のこと…言ってなくて」

ユ「本当だよ！心配した！」

誠「もっと俺らのこと信用しろよ！」

祥「お前が元気だったら何でも良いんだよ」

楓「…ありがとな」

こいつらの優しさに救われた反面、

薬のことを言ってないことが心苦しくて

その場を笑って凌ぐのが精一杯だった