ずっと一緒だと思ってた―3 (ページ31)

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14-Jiyong side- ページ31

「―――――…は？」

事務所に着くや否や社長から告げられた内容に理解が追い付かず、目の前に座る"例の男"を睨みつけながら、眉間に皺を寄せた

――――――――…

――――

――

Aと話したあとすっかり機嫌がよくなった俺は、それはもう荒れ果てた部屋の中を改めて見回して呆然とした

よくもまあ一晩でここまで滅茶苦茶にかき乱すことができたなと我ながら自分に感心しつつ、下に散らばったガラス片で足を切らないよう気を付けながらスマホを救出した

「やべ…っ」

スマホ画面に表示された鬼のような不在着信の数に、慌てて部屋を飛び出す

車に乗り込みながら、マネージャーにハウスキーパーの依頼を出して、テソンには折り返し電話をかけたが繋がらなかったため、そのまま車を走らせる

テソンからは、とりあえず事務所に来てほしいと留守電に残っていたため、ひとまず事務所に向かった

バン――――

到着して車から降りると、警備員がキーの受け取りに走ってきて、まっすぐ社長室に向かうように指示される

社長室に向かうと、メンバーが革ソファーに腰かけていて、その向かい側に社長と"例の男"―Aと一緒に記事になっていたレーベルの社長が座っていた

「――遅い」
「…すみません」

ぼそりと低い声で指摘され、瞬間的に謝罪の言葉を返す

「―――…まあいい、全員揃ったことだ。本題に入る」

両腕を組んで改まって口を開いた社長に、メンバー含め全員が注目した

「実は、今度の日本5大ドームツアーだが、…担当の総合演出が飛んだ。そこで、ここにいる俺の友人ジェイクのもとで働く演出家を新しくアサインすることにした」

突然の内容に頭の処理が追い付かなかった

「―――――…は？」

ツアーまでもう残り5か月を切っているんだ――今から演出構成の変更や、ましてや総合演出の変更なんて難しいに決まっている

目の前に座る"例の男"を睨みつけながら、眉間に皺を寄せた

「安心しろ。お前らBIGBANGも一度だが一緒に仕事をしたことがある人だ」

社長の口からそう聞いて、無意識に頭をよぎった顔――

「そういうわけで、うちのRaku.が君たちのツアーを全力でサポートさせていただく」

――真剣な表情でそう口を開いた"例の男"の口からRaku.の名前が出て

嬉しい気持ちと共に焦りと苛立ちの感情が渦巻いた