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ラ「…深澤くんも、」
深「そ。なんならここにいる奴ら全員そう」
ラ「え」
ここにいる奴ら、とは？
彼の発言に驚いて顔を上げるも、当の本人はラウールの右側に視線を注いでいる。
深「そこに隠れてるもっさんも、ね」
隠れてる？
「あー、ふっかのことだから気が付かないかと思ってたのに」
深「お前の場合タッパがあるから隠れられてねえのよ」
「…。」
深「あーあー拗ねないの照」
扉の陰から現れたのは、でかい、ゴツい、怖いの三拍子が見事に揃った青年。拗ねている顔は幾分可愛らしく見えたが、なにせ上半身が逆三角形。ラウールは密かに後ずさる。
その様子に気づいた深澤はふはっと笑う。
深「ひかるー、怖がっちゃってるよラウールが。自己紹介してあげてよ、ほら笑顔笑顔〜」
岩「…るせえよふっか。…岩本照です、よろしく」
ラ「あ…ら、ラウールです」
深「こいつ見た目は怖いけど、中身はいいやつだから安心して。なんならここまでラウール担いできたのもこいつだし」
ラ「えっそれは…迷惑かけて、すみません」
岩「…いいトレーニングになったし、気にすんな」
照れ臭そうにクシャッと笑った岩本はラウールの頭をぽんぽんと撫でる。
ラウールは既に冷め切った味噌汁を啜りながら、隣に座った岩本を眺める。あれ、意外と怖くないかも。
人は見た目で判断してはいけない、のかもしれない。
深「あ、そうだ提案なんだけどさ」
突然の言葉に顔をあげると、にこにこ笑顔の深澤。
深「ラウール、ここにおいでよ」
ラ「ぐへほっ」
咽せた。口の中の味噌汁が飛び出るかと思った。
ラ「…なんで？」
深「ここなら能力持ちしかいないから。ラウールの力が暴走しても俺たちがどうにかする。俺たちのこと、家族みたいに思ってくれたらいいなって。照もいいと思わない？」
岩「まあ。こいつのためにもなるだろ」
深「もちろん無理強いはしないし、ラウールの返答次第だけどさ」
ラウールはふと先ほど撫でられた頭に手のひらを当てる。
そうだ、暖かいのだ。この部屋も、この料理も、それに目の前にいるこの人も。
初めて知ったぬくもりは、あの路地裏には、一つもないものだった。
ラ「…ここにいたい、ここに、おいてください」
気づけば口にしていた少年の言葉に、ふたりの青年はにこりと微笑んだ。
ラ「ところでこの味噌汁、冷めてもなんでこんなに美味しいんですか」
深「いやぁ…俺が作ったわけではないのでなんとも」
ラ「え」
深「え？」
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mu-pon(プロフ) - コメント失礼します。初めまして、mu-ponと言います。いろんな事情があったんですね。この小説がとても面白くいつ更新かなと街に待っていました！今からも大変だと思いますが頑張って下さい！応援してます！ (2020年6月30日 21時) (
レス) id: df04c4729a (このIDを非表示/違反報告)
藤菜 - 初めまして！佐久間大好き！あべさくコンビも大好きです！この小説とても面白いですね！頑張ってください！応援してます！ (2020年5月29日 10時) (レス) id: 624e77d1d4 (このIDを非表示/違反報告)
あんと(プロフ) - リクエストお願いします！ふっかさんが敵に誘拐されるお話が読みたいです。めちゃくちゃ好きなタイプのお話なので、今後も作品楽しみにしています！ (2020年5月25日 22時) (レス) id: 9203f39f18 (このIDを非表示/違反報告)
てんぷら(プロフ) - ゆり組のお話が読みたいです。2人の秘密に迫るというか、2人ならではの絆のお話しをお願いします。アバウトな感じですみません。。これからも応援しています。更新待ってます。 (2020年5月24日 19時) (レス) id: d802e6ae3c (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 藜さん» すみません！間違えました (2020年5月23日 23時) (レス) id: c9acd22823 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藜 | 作成日時：2020年5月16日 21時
