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阿「……やっと、おわった…」
ざっと数えて五十頁、ハッキングしたデータを報告書にまとめて国に送る。
車椅子をパソコンから遠ざけ一息着けば待っていたかのようにやってくる頭痛。やはり薬を飲んでも元々病弱な自分の体に無理をさせたのは相当な負荷だったようだ。だんだんと強くなってくる。嗚呼、途中で襲ってきた目眩に目を背け続けた事のばちが当たったのか。なんて自嘲的に笑ってみるけど本当に辛くなってきた。
阿「…ほんとに…欠陥品だな、俺…」
阿部は久しぶりの目の前が暗くなる感覚と同時に意識を手放すと、車椅子から崩れる落ちるように倒れた。
＊＊＊
佐「ただいまー…あれ？あべちゃんは？」
深「…そういえば降りて来てないね」
佐「えー」
帰宅した佐久間はつまんない、というかのように口を尖らせる。せっかくあべちゃんの大好きなラムネ菓子買ってきたのにー、と袋から大量の菓子をドバッと出す佐久間。
渡「え、俺にもちょうだい！」
佐「ちなみに只今タイムセール中でして2個まとめて買うとお得ですよ！」
岩「こんなとこで店を開くな」
佐「チョコも取り揃えてますけど」
岩「…いくらだ」
結局買うんかい、とツッコむ深澤。とまあ任務のない日はこんな風に普通の市民と遜色ない暮らしを送る雪花隊。ただ今日はそこに少し違和感を感じたラウールが不思議そうに一脚空いている緑色の椅子を見つめる。
ラ「ねえ舘さん、阿部くん大丈夫かな」
宮「うーん、お昼ご飯持ってった時に仕事やってたからそれじゃない？」
ラ「んーそれだけだったらいいけど…。」
宮館自身もラウールと同じように違和感を感じていた。ならば労いにでも一杯コーヒーを入れて渡すついでに様子でも見てこようと考えた宮館は戸棚から阿部専用のマグカップを出した。
目「今日の分の洗濯終わりましたー」
向「いやぁまさかこないに晴れるなんて思ってへんかった！昨日雨や言うてたのに」
佐「え、昨日天気予報で雨って言ってたの？」
目「まあ、そうだった気がするようなしないような」
いつもいる椅子に目を向ければ空なうえ、天気予報が当たらなかったとなれば。嫌な予感がする。そう感じた佐久間が席を立ったその時。
渡「え…何、今の音」
佐「…！」
その音に状況を理解した佐久間が居間を飛び出し階段を駆け上がる。どうか思い違いであってくれ。そんな彼の願いも空しく扉を開けたそこにあったのは、
佐「あべちゃん!」
床に倒れこんだ阿部の姿だった。
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mu-pon(プロフ) - コメント失礼します。初めまして、mu-ponと言います。いろんな事情があったんですね。この小説がとても面白くいつ更新かなと街に待っていました！今からも大変だと思いますが頑張って下さい！応援してます！ (2020年6月30日 21時) (
レス) id: df04c4729a (このIDを非表示/違反報告)
藤菜 - 初めまして！佐久間大好き！あべさくコンビも大好きです！この小説とても面白いですね！頑張ってください！応援してます！ (2020年5月29日 10時) (レス) id: 624e77d1d4 (このIDを非表示/違反報告)
あんと(プロフ) - リクエストお願いします！ふっかさんが敵に誘拐されるお話が読みたいです。めちゃくちゃ好きなタイプのお話なので、今後も作品楽しみにしています！ (2020年5月25日 22時) (レス) id: 9203f39f18 (このIDを非表示/違反報告)
てんぷら(プロフ) - ゆり組のお話が読みたいです。2人の秘密に迫るというか、2人ならではの絆のお話しをお願いします。アバウトな感じですみません。。これからも応援しています。更新待ってます。 (2020年5月24日 19時) (レス) id: d802e6ae3c (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 藜さん» すみません！間違えました (2020年5月23日 23時) (レス) id: c9acd22823 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藜 | 作成日時：2020年5月16日 21時
