水が30L ページ30
＿＿＿side
ルフィが私に向かって大股で歩き出す。
その1歩1歩が、ズシンズシンと聞こえてきて身体中が震え上がる。
麦わら帽子で遮られた彼の顔は、見えなくとも "怒"であることが理解出来る。
『ま、まってルフィ！わたしは、ルフィが突き飛ばされてたのを見て、それで悪いやつを少し同じ目に遭わせただけで』
「アイツは何も悪いことなんてしてねぇ！」
私の言葉を遮るようにして発せられるルフィの怒鳴り声。
耳にキーンと響き、反射的に喉から弱々しい声を締め出す。
「ルフィ、どういうことなの？私達、何が何だかさっぱり」
「そうだぞ、ルフィ。俺らにも教えてくれ」
麦わら帽子をクイッと片手で上げて、みんなの方へ体を向ける。
「アイツは、俺が釣りしてて海に落ちた時に助けてくれたんだ。別に、俺が落とされた訳でもなんでもねぇ。」
その言葉にわたしは、目を見開く。
私が見てたのは違ったの…？だって、だって、彼女が甲板で棒立ちで、ルフィは海に落ちてて…だって、私。
" 本当に彼女が、ルフィを突き落としてると思ったのに "
心の中でそう訴えれば、部屋からゾロが出てくる。
私と目が合うと軽蔑した目で、ジトッと横目で見られる。
そんなゾロと入れ替わりチョッパーが部屋へ入る。
「それが本当なら、貴方がAを突き落とした動悸は、逆恨み、妬み、から来た憎悪のせいかしら。」
「それとも、ただの勘違い？」そう言って、顎に手を当てながら聞いてくるロビンに、小さな声で 勘違い だった。と伝えれば、更に痛い目線が突き刺さる。
確かに、わたしは彼女が羨ましくて。
彼女が憎くて。
幸せそうな彼女が嫌だった。だけど、本当に。
『わたし、ほんとうに、彼女がルフィを突き落としたんだと思って、それに、それに、能力者じゃないからすぐに上がってこれると思ってたし、だから』
「言い訳ばかりで、謝りもしねぇんだな」
確信を着くゾロの言葉。
酷く冷たくて、奥底に眠っていた氷の心にヒビが入る。
また間違えた。
「とりあえず、Aが目を覚ますまでは何も出来ねぇだろ。あいつ自身の話も聞いてみないとだろ？」
「ええ。私もそう思いますよ。」
「賛成だ」
そう言い残して、それぞれが彼女が眠っている部屋へ入っていく。
その場に崩れ座る私。
" どうして " そういうことも許されなかった。資格すらない。
ナミに、彼女が目を覚ますまでは大人しく部屋にいてと言われる。
今更気づいた。
取り返しのつかないことをしたと。
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パチュリー(プロフ) - ときたま忍者になる大根さん» その為、作中他の女性陣にもメロメロになっているシーンがありますのでこれといって特別恋愛感情がある訳でも描写している訳でもございませんが、今後の展開も含めてご自由にご解釈なさって頂ければなと思います。この度は、コメント有難う御座いました。 (6月11日 3時) (
レス) id: 319e9235c5 (このIDを非表示/違反報告)
パチュリー(プロフ) - ときたま忍者になる大根さん» 傷が何かしらで開いてしまった際に対応できるように”治るまでは、船にいて”の意味合いがあります。また、サンジは夢主の事は仲間という認識です。恋愛意識は無いですが、他の女性陣同様キャッキャさせております。 (6月11日 3時) (レス) id: 319e9235c5 (このIDを非表示/違反報告)
パチュリー(プロフ) - ときたま忍者になる大根さん» まず1つ目として、夢主は深い傷を背中におっています。傷もまだ治りきっておらず、海の中に潜り手を伸ばし力を入れるだけで傷が再度開いてしまう。というものを作中で表現させて頂いております。そのため、傷を負っている夢主から目を離さないように、 (6月11日 3時) (レス) id: 319e9235c5 (このIDを非表示/違反報告)
パチュリー(プロフ) - ときたま忍者になる大根さん» 御意見御感想をお寄せ頂き誠に有難う御座います。本編の拙い文で理解ができない部分が多々ありましたようで、大変申し訳御座いません。此方のコメント欄にてお答えさせて頂きます。 (6月11日 3時) (レス) id: 319e9235c5 (このIDを非表示/違反報告)
ときたま忍者になる大根(プロフ) - 夢主がみんなに嫌われていなかったというのはわかるんですが、それならなぜ外出させてくれなかったんでしょうか？あとサンジの夢主への態度がほかの女性とは違う気がするのですがこれはサンジが夢主のことを恋愛的な目で見ているからなど意味が含まれているのですか？ (6月10日 5時) (レス) id: 2086425a99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パチュリー | 作成日時：2022年9月26日 0時
