体調が不良気味のようです【QK】-8-

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渡辺｢何度ですか？｣


電子音を奏でた体温計は、すぐさま伊沢に取られた。


何度なのかは俺も知らない。


伊沢｢38度4分！？いや、普通に高くね！？｣


そんなに高かったの……？


予想外だな。


福良｢38度4分！？高すぎでしょ……！｣


川上｢高すぎですし、よく走ってこれましたね｣


確かに。


須貝｢とりあえず、今日1日は絶対安静で｣


伊沢｢そうですね。今日は家でゆっくり……と言いたいところなんですけど、もうオフィスに来ちゃってますし、これだけ熱が高い人を1人で帰らせるのも心配なので、仮眠室で休んでください｣


河村｢分かったよ……｣


本当は嫌だけど、1対6じゃ逃げられないし。


大人しく仮眠室に向かい、布団に横になった。


すると、走って疲れていたのか、すぐに俺は眠ってしまった。



〜izw side〜


トイレから出て、執務室に向かっている時


閉めたはずのドアが半開きになっている仮眠室から、泣き声が聞こえてきた。


中を覗いてみると、何故か泣いている河村さんと、あたふたしている山本がいた。


伊沢｢山本？どうしたの？｣


山本｢あ、伊沢さん！僕が様子を見に来たら泣いていたんですよー……｣


山本はそう言いながら河村さんの頭を撫でた。


山本｢たっくん、そんなに泣かないで……？｣


何で山本まで泣きそうになってるんだよ。


河村｢頭痛いの〜！｣


山本｢痛いね〜……｣


この2人は兄弟か？


山本がお兄ちゃんにしか見えないんだけど……。


伊沢｢とりあえず、冷えピタとか持ってくるついでにみんなに言ってくるわ｣


山本｢はい！お願いします｣


急いで執務室に向かい、みんなに伝えた。


須貝｢まじ！？｣


渡辺｢幼児退行したんですか？｣


川上｢ちょっと見たいかも……｣


福良｢それは分かる｣


伊沢｢とりあえず、今は山本が1人で頑張ってくれているから、俺も助けに行きます｣


冷えピタを取り出しながら言うと


福良｢分かった。じゃあ、順番に看病しよう｣


川上｢そうですね｣


俺が冷えピタを持っていくと、河村さんはもう泣き止んでいて、ずっと山本に頭を撫でられていた。


伊沢｢まだ頭撫でてたの？｣


山本｢この方が落ち着くっぽくて｣


伊沢｢冷えピタ持ってきたし、貼ろっか｣


山本｢はい！｣


俺が冷えピタを河村さんに近づけると


河村｢嫌だ〜！｣


なんて言いながら再び泣き出してしまった。

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