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その頃にはもう、今まで歩いていた距離をいつも通り歩くだけで、息切れが激しくて
みんなから｢大丈夫？｣と聞かれるようになった。
俺の中ではまだ全然なのに、何でみんなそんなに言ってくるのか不思議だった。
それでも俺が｢大丈夫｣と言えば、みんな何も言ってこなかった。
なのに
山本｢伊沢さん、ちょっと良いですか？｣
オフィスを出る直前、山本に呼び止められた。
伊沢｢何？｣
山本｢伊沢さん……本当に大丈夫なんですか？｣
伊沢｢本当に大丈夫だよ｣
俺が誤魔化すように笑いながら言うと
山本｢笑わないで下さい。真剣な話ですよ｣
山本ってこんな感じだったっけ？
真っ直ぐに俺を見つめる目が、何か、いつになく怖く感じる。
山本｢伊沢さん、最近ちゃんと食べてますか？｣
｢食べてる？｣なんて質問、何でするかな？
カロリーを入れたくない俺にとって最早、敵と認識しても可笑しくない質問だよ。
山本｢やっぱり、食べてないんですね。……というか、食べられないの方が正しいのかな。伊沢さん、多分、拒食症ですね｣
拒食症？
伊沢｢俺が？そんな訳……！｣
俺が、拒食症になるはずない。
伊沢｢拒食症ってめっちゃ痩せるんでしょ？俺、まだ、こんなに太ってるのに……！｣
山本｢伊沢さん。1回洗面所に行きましょう｣
2人で移動すると、山本は俺を鏡の前に立たせた。
山本｢鏡に映っている自分を見てください。伊沢さんは太っていますか？｣
え？何でそんなこと聞くの？
そんなの決まってるじゃん。
伊沢｢めっちゃ太ってるよ。｣
山本｢伊沢さん、ちゃんと見てください。そんなに頬骨が浮き出て、皮1枚で繋がっているんじゃないかってほど脂肪が見当たらないのに｣
確かに前よりはちょっとだけ痩せたかもだけど。
でもまだまだこれから。
山本｢その姿を見て、まだ太っていると感じるなら、拒食症ですよ｣
そんなはずない。
認めたくない。
伊沢｢俺は拒食症じゃない。まだ全然痩せてもないし、太ってる｣
山本｢伊沢さん。認めたくない気持ちは分かります。でも、そのままダイエットを続けたら、栄養失調で死んじゃうかもしれませんよ｣
俺が"拒食症"ならね？
でも、俺は違うから。
違うって信じてるから。
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凛花(プロフ) - ついになりました！いつもコメントやリクエストありがとうございます！linns＊様の作品も読ませて頂いております！お互い、これからも頑張っていきましょう！ (2020年10月24日 23時) (
レス) id: 322dd9cdae (このIDを非表示/違反報告)
linns＊(プロフ) - お星様赤くなりましたね。おめでとうございます。これからも応援していますね。 (2020年10月24日 23時) (レス) id: 2db5c5c8cb (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - みうな 1‐14さん» いえいえ！こちらこそリクエスト下さりありがとうございました(*^^*) (2020年10月16日 6時) (レス) id: 322dd9cdae (このIDを非表示/違反報告)
みうな 1‐14 - ありがとうございました！ (2020年10月15日 22時) (レス) id: 9aa85f3228 (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - ルルさん» いえいえ！返信はいつでも時間がある時で大丈夫ですよ！お返事下さってありがとうございます！承りました！丁寧にまとめて下さってありがとうございます！助かりました(*^^*) (2020年10月4日 11時) (レス) id: 322dd9cdae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凛花 | 作成日時：2020年6月20日 21時
