デート side銀太 ページ8
倉田さんからの提案で、彼女たちの家でご飯を食べることになった。
ふぉいに言われるまで忘れてたけど、あの人人妻だよな…
てか、家行くって普通に修羅場じゃね?俺、なんて紹介されんの?
あの人の夫って、どんな人なんやろ。カッケェ人だろうな。あんな美人射止めるぐらいだもんな。
「はぁ…」
なんで俺、こんな落ち込んでるんやろ。
「お兄ちゃーん!」
空から晴翔の声がした。
上を向くと、アパートの窓から身を乗り出して俺に手を振る晴翔の姿。
「おー!危ねぇばい!すぐ行くけん、待っとけよ」
そう言うと、ニコニコしながら中に入っていった。
晴翔が出てきた所を上から数えて、階段を登る。
憂鬱って、こういう感じなんかなぁ…
そんなことを考えているうちに、部屋の前まで来た。
ピンポンを押すと、中から走ってくるような音が聞こえた。
ガチャリとドアが開いて、軽く足元に衝撃を受ける。
見ると、晴翔がスリスリと頭を擦り付けていた。
「よ!」
「よ!」
「俺の真似してっと、ロクな大人にならんぞー」
「えへへ。ねぇ、お兄ちゃん、今日は何して遊ぶん?」
「いや、今日は」
「こんにちわ。えっと、銀太さん?」
奥から出てきた倉田さんにドクンと胸が高鳴る。
いやいや、普通に人妻だし。旦那いるだろ。何考えてんだよ。
「どうぞ」
晴翔にグイグイと腕を引かれ、部屋に入ってしまった。
あー、もう後戻り出来ねぇよな。
部屋の中は綺麗に整頓されていた。
料理をしていたのか、部屋中にいい匂いが充満している。
思わず腹が鳴った。
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Mb(プロフ) - めっちゃ好きです♡ 更新楽しみにしてます♡♡ (2022年12月7日 23時) (レス) @page15 id: 54d413bdc0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天ヶ崎音 | 作成日時:2022年11月25日 19時