【天月】天使の仮面を被った悪魔。

44話＊ ページ44

天月｢へぇ……じゃあゲームは僕の勝ちだね。｣


まぁそうだね、私が天月に惚れちゃったわけだし。


今更ながらに天月に付きまとわれてもいいかなって思ったり。



だからゲームに負けてもあんまり悔しくないかも。



天月｢ほら、早くマイク持ちなよ。


……一緒に歌うんでしょ？｣



そう言った天月の表情は少しばかり優しげだった


普段学校では見せないような顔



『……歌お、一緒に！』





『ひとつだって残さない、全てを取り戻すまでさ＿＿＿＿＿』



今世紀最大に感情が高ぶってる気がする


誰かを好きになるなんて今までの私では考えられなかった

ましてや学校の人気者の天月なんて


でも、自意識過剰かもしれないけど


私の前で少しは素を出してくれてるんじゃないかなって


あの辛そうな表情を本当の笑顔に変えられるんじゃないかなって



……私じゃできないかな？


もし天月が私を他の女の子と同じように考えていたら


きっとすぐ捨てられちゃうのかな





不安がどんどん頭を取り巻いていく


考えたくないのに考えちゃう



恋するのってこんなに怖いことなの？


なんか、泣きそう。





天月｢それまで、繋いでいてよ手を手を、テオ＿＿＿＿｣




そのとき


天月は私に手を差し出した




さっき私がやったように＿＿＿＿＿＿＿

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